Googleトレンドで振り返る2022年の日本のAI関連トレンド

AI関連その他

1.Googleトレンドで振り返る2022年の日本のAI関連トレンドまとめ

・AIを使っている事を前面に出すアプリやサービスが上位を占めた
・画像生成AIはより簡単に使えるサービスやアプリが注目を集めた
・人工知能という単語とAIと言う単語の使用傾向が異なるようになった

2.2022年に日本で話題になったAI関連キーワードとは?

アイキャッチ画像はstable diffusion 2.1のDreamBooth拡張をstable diffusionのアウトペインティングで更にサイズ拡張した画像で、右上の方に除夜の鐘が存在すると想像力を働かせてみてください。

stable diffusion先生は日本と中国の違いがあまり理解できていないので、和服や除夜の鐘などの日本要素を入れこもうとするとどうしても中国よりのイラストになってしまうので難しいです。

毎年大晦日の恒例なのですが、タイトルの通りGoogleトレンドを使い、2022年に検索数が急増した人工知能/AI関連のトレンドキーワードが何であったかを調べてみました。

2022年のGoogleトレンドは2021年のGoogleトレンドの検索結果と違って検索キーワードが「人工知能」の場合と「AI」の場合で検索結果が大きく変わっていたため、両方のキーワードを調査しました。

カテゴリも細分化されていましたが、細分化されたカテゴリでは「検索結果なし」と出る場合が大半なのでカテゴリでは絞りませんでした。

また、例によって範囲を一年間に指定しているのに検索する度にかなり順位が変動するので皆様が検索した際に全く同一の結果にはならないと思います。厳密な順位ではなく大雑把な傾向としてお読みください。

キーワードAI

調査条件1
「日本」「過去12か月」「全てのカテゴリ」「ウェブ検索」で検索キーワードは「AI」です。

それでは2022年の日本のキーワード「AI」で検索が急増したトレンドキーワードの発表です。

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第1位 「ボーターズ ai」

競艇レースの予想をするAIサービスが競艇界隈でチャンネル登録数20万人の競艇youtuberとタイアップして売りだされたとの事で、今年前半に話題になっていたようです。

第2、3位 「midjourney ai」、「midjourney」

大変美麗な画像が生成出来るイラスト生成AIとして話題になり、有料サービスの先駆けとなったモデルです。私が評価した頃にはアニメ系のイラストは不得意なように見えましたが、小まめにバージョンアップして品質が向上しているようです。

第4、8位 「novelai」、「novel ai」

Stable Diffusionを元にアニメ系のイラストをより綺麗にかけるように微調整したモデルで提供されている有料サービスです。

midjourneyやnovelaiなどで生成されたイラストは、人間のイラストレーター向けの投稿サイトなどでもどのように扱うか判断が分かれ「禁止する」「タグで明示する」などなど別枠扱いにされる事が多いようです。

第5、6位 「meitu ai」、「meitu」

「Meituは、中華人民共和国の会社Meituが開発・配信する画像加工アプリケーション」との事で、写真をイラスト化するアプリが話題になっていたようです。

第7、10位 「line ai お絵描き」、「ai 絵 line」

「画像生成AI「Stable Diffusion」を使用しLINEでテキストを送信すると、5秒程度で画像が返信される無料のLINEアプリケーションです」との事でStable DiffusionをLINEから利用するアプリが話題になっていたようです。

第9位 「ai アート イン ポスター」

「AIアートインポスター は 3~8人 で楽しめる AI お絵描きパーティゲーム。あなたは AI に指示を出して絵を描かせる時代の先を行くアーティストです」との事で、写真をイラスト化するアプリが秋以降に話題になっていたようです。

キーワードAIに関する総評

1、5、9位は全く知りませんでしたが、技術者・研究者向けではなく、一般消費者向けに強力なマーケティング活動を行った結果と言う事なのでしょうか。

そして2位、4位、7位は予想通り画像生成AI関連ですが、画像生成AIをより身近な存在にしてくれた功労者であるStable Diffusionがランキングに入ってこなかったのは意外でした。

やっぱり、AIの仕組みやオープンソース技術に興味を持っている人はそれほど多くはなく「ボタンを押すだけで手軽に綺麗な画像を生成できる!」事の方に注目が集まるのかもしれません。

キーワード「人工知能」

次、調査条件2
「日本」「過去12か月」「全てのカテゴリ」「ウェブ検索」で検索キーワードは「人工知能」です。

第1位 「人工 知能 学会 2022」

こちら、定期的に上がって来ているキーワードのようです。日本の人工知能学会というわけではなく、人工知能関連学会の締め切りなどを知りたいと言う事でしょうか。ちょっと謎です。

第2、3位 「ラムダ 人工知能」、「ラムダ」

人工知能がついに意識を得たかもしれない!と話題になったLaMDAですね。ニュースになったのは6月なのですが、6月に急増したわけではなくそれ以前からもちょくちょく検索はされていたようです。

第4位 「人工知能 開発企業」

こちらも定期的に上がって来ているキーワードのようですが、何でしょうかね。投資対象のスクリーニングなどでしょうかね。

第5位 「人工知能はなぜ椅子に座れないのか」

高校入試の題材などにも取り上げられた本の題名のようです。

しかし発行日が2018年8月、つまりBefore BERT時代、言語モデルが猛烈な進化を遂げる前に書かれた本なので、内容的に最新技術とは齟齬が発生しているかもしれません。私も古くなってしまっている記事を書きなおさないといけないなと思いました。

第6位 「人工知能の陽子さん」

出演者が事業構想をプレゼンして出資者を募る人気youbuteチャンネル内で、表題の人工知能の開発費を募った方がおり、話題になったようです。

第7位 「黒川伊保子 人工知能」

執筆・講演活動をされている方ですね。以前は脳科学者の肩書で執筆されており、私も男脳と女脳についての本を買った記憶がありますが、最近は人工知能研究者として検索される事が多いようです。

第8位 「エキスパート システム」

え、ホントに?と驚いてしまいましたが、MoE(Mixture-of-Experts)のエキスパートを調べようとしてエキスパートシステムを検索してしまっているのではないかと言う気がします。

第8位 「chagGPT」

OpenAIからベータ版として公開された自由形式のチャットに日本語でも対応可能なチャットAIです。Google検索を置き換えるポテンシャルがあるかもしれない!と評価している人もおり、直近で話題になっています。

第9位 「アイ~私と彼女と人工知能~」

2017年に放映されたフジテレビのドラマのようです。調べてもわからなかったのですが年初に検索量が増えた時期があったようです。

第10位 「人工知能 兵器」

これも定期的な検索ニーズがあるようですが、直近で検索量が増えた理由はわかりませんでした。

キーワード人工知能に関する総評

個人的には「人工知能」は「機械学習」より一般向けの平易な単語だと思っていたので本サイトではなるべく「人工知能」を使うように心がけていました。

しかし、Googleトレンドを見る限り「AI」の方が「人工知能」より一般向けのトピックで検索時に使われるようになってきているようで、日本語の使われ方も変化しているのかもしれませんね。

2022年はイラスト生成AIが席巻した年の印象がありましたが、サービスやアプリは注目を集めていても、技術系情報についてはトレンドに乗るまでの検索量ではないようでした。

それでは皆さん、良いお年を!

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