1.Waymoの最大のライバルはおそらくGMのCruiseだまとめ
・GMのCruiseはWaymoに続き自動運転技術実現の二番手になる可能性がある
・Cruiseはソフトバンクから出資を受け、GMの工場を生産に使えるアドバンテージがある
・3番手以降は混とんとしておりスタートアップ企業を含めてまだ見えてこない
2.自動運転走行テストの重要性
「UberとTeslaの自動運転の苦戦を横目にWaymoは前進」の続きです。
ここ数年のWaymoの経験から得られた教訓の1つは、自己運転技術を完全に秘密に開発することは本当に難しいということだ。 Waymoは主にカリフォルニアとアリゾナで600万マイルのテスト走行を実施している。そして沢山の技術者と大規模なサポートスタッフ、数十人の安全運転手、そしてその管理者を雇う必要があった。この種の技術の実世界での試験は、ソフトウェアが現実世界の複雑さに対応できることを確認するために不可欠なのだ。
したがって、Waymoの最も強力なライバルが誰であるかを把握するためには、路上試験の記録を調べることが有用だ。最近まで、米国での公道試験は、Waymo、Uber、GM’s Cruiseの3社が上位であった。Uberは3月の致命的な事故の後に地に落ちた。そして、木曜日にソフトバンクから22億5000万ドルの出資を受けたGMのCruiseがWaymoのトップライバルとして残った。
Cruiseはかなりの規模で自動運転をテストし始めている。2016年12月から2017年11月まで、13.1万マイルのテスト走行を行った。2017年10月と11月の試験走行距離は4.6万マイルであるため、これは走行距離が指数関数的に伸びる本格的なテストが開始されているように見える。
しかし、それでも一年に13.1万マイルでは、2017年に100万マイル以上、2018年に400万マイル以上の記録を残す事ができるWaymoには水をあけられている。報告書によれば、Cruiseの車両はかなり単純な状況でも対処するのが困難な時がある。
「Cruiseの自動運転車は頻繁に逸失し、躊躇する時がある」と、情報局のAmir Efratiは報告している。「道路脇に茂みがあったり車線分割柱があると、障害物と間違えて、時に減速したり停止したりすることがあります」また、トンネル、建設現場などの難しい状況では、車は混乱していたと伝えられている。もちろん、このような逸話的な証拠は、私たちにそれほど多くのことを教えてくれるわけではない。Cruiseは、米国で最も挑戦的な運転環境の1つであるサンフランシスコでテストされている。同社は、ソフトウェアを安全上の理由から非常に慎重に調整しているかもしれない。
そして、公正であるために引用すると、EfratiはWaymoの車が左折に関して恒久的な問題を持つことを昨年10月に報告している。特に対向車線を制御するための左折ターンの矢印がないときにこの問題は露わになる。 Waymo車はまた袋小路のナビゲートに苦戦する。それでも、Waymoの技術には大きな有意性があることは、様々な証拠から示唆されている。
Cruiseは、2019年に商用サービスを開始する予定で、これはWaymoに比べてわずか1年後だ。Cruiseが自動運転に関する基礎技術を完成できれば、GMとの関係は大きな利点になる可能性がある。CruiseはGM工場で製造されるように、その技術を設計してきた。ゆえに、技術が完成すれば、Cruiseはそれらを直ぐに大規模生産することができる。
Cruise以上に、Waymoに深刻な脅威を与える会社は何処であるかははっきりしない。自己運転技術に取り組んでいる他の多くの企業が、野心的な早期目標を縮小するか、あるいは2020年代初頭まで技術を開発する目標に真剣に取り組んでいないと思われる。多くの自動車企業は、IntelのMobileyeやAurora(GoogleのベテランとTeslaの自動運転成果を元にする新興企業)が技術開発をしてライセンスしてくれる事を望んでいるが、まだどの企業も外販できるレベルの技術を開発できていない。
その他、Drive.ai、Navya、Nutonomy(最近Aptivが買収)のような多くの新興企業もある。最も注目すべきはこの3社だが、これまでのところ、Waymoのような規模で路上試験が行われている兆候はない。
3.Waymoの最大のライバルはおそらくGMのCruiseだ関連リンク
1)arstechnica.com
As Uber and Tesla struggle with driverless cars, Waymo moves forward
2)www.itmedia.co.jp
ソフトバンク、「ビジョン・ファンド」で米GM傘下の自動運転企業に2400億円出資
コメント