UberとTeslaの自動運転の苦戦を横目にWaymoは前進

  • 2018.06.05
  • AI
UberとTeslaの自動運転の苦戦を横目にWaymoは前進

1.UberとTeslaの自動運転の苦戦を横目にWaymoは前進まとめ

・Googleの自動運転技術部門が独立して設立した会社Waymoが着々と前進している
・直近の自動運転技術の事故にも拘わらず研究開発と投資意欲が全く衰えていない
・2018年中には何らかの商用自動運転サービスが開始されるかしれない

2.自動運転が実現した時、そこにはWaymoがいて、それから他社が来る

Waymo(Googleで自動車の自動運転を研究していたグループが独立して設立した会社)は、先週、フィアット(イタリアの大手自動車メーカー)と62,000台のミニバンを取引したと発表した。これはAlphabet(Googleの親会社)の自動運転技術が他社を寄せ付けないレベルにある事を示す最新のサインである。

ここ数カ月、自動運転技術のファンには多くの悪いニュースがあった。昨年12月にVolvoとFordがその野心的な目標を達成できないと言うニュースがあり、その後、Wiredは自動運転技術が幻滅の谷間に突入していると記事を掲載した。(Fordは「2021年までに、完全自動運転車の実用化を目指す」と初期に発表しており、Volvoも2025年まで自動運転レベル4を実用化する発表していた)過去六カ月に起こった事件により幻滅の谷は深まった。

3月、アリゾナ州テンペでUberの自動運転車が歩行者に衝突して事故死させ、Uberは無期限に自動運転のテストを中断した。

5月、国家交通安全委員会はUberのソフトウェアに関する大きな問題を発見したと予備報告書を発表した。同月、Teslaの自動車が自動運転モード中にカリフォルニア州マウンテンビューで衝突事故を起こし運転手が死亡した。Teslaは自動運転モードを完全なものしようと努力しているが、開発リーダーであるジム・ケラーは4月にTeslaを辞職した。彼はTeslaに勤務した三番目の自動運転開発のリーダーで勤続月数は18カ月間だった。

こういった否定的なニュースは自動運転車に対するネガティブな世論を醸成した。5月に発表された世論調査によれば、自動運転車に乗車する事を恐れるアメリカ人の割合は2017年末の63%から73%に上昇した。

しかし、自動運転技術産業が危機に陥っていても誰もWaymoに注目しなかった。過去18カ月の間、同社は自動運転車を商業的に成功させるために基礎技術を磨いてきた。

Uber、Nvidia、Toyotaは3月のUber墜落事故の後、自動運転車のテストを中断したが、Waymoは停止しなかった。 Waymoはアリゾナなどで自動運転記録を更新し続け、そして事故の後にも拘わらず、WaymoはJaguar Land RoverとI-PACE(ジャガー初の電気自動車のSUVモデル)2万台の取引をした事を発表した。

その後、先週の木曜日にWaymoは62,000台のChrysler Pacificaミニバンに関する取引を発表した。自動運転車の取引としては最大の規模である。Waymoが一、二年以内に自動運転の商業利用開始できる事に自信を持っていなければ、これほど大規模な取引はしないだろう。

Tesla, Uber,もしくはFordに関する記事を根拠に自動運転車がまだ実用段階には程遠いと主張する人たちは、Google(現在のWaymo)が自動運転車の研究に誰よりも長く取り組んできた事実を無視している。

2015年10月の時点で、Googleは盲目の人が手助け無しにオースティンの道路を自動運転できる事に自信を持っていた。ほぼ3年後の現在、他社が3年前にWaymoが成し遂げていた事と同水準の技術レベルに達しているかは不明だ。つまり、他社が自動運転技術の誇大宣伝に失敗している事は事実かもしれないが、Waymoは違う。Waymoは商業利用を開始するために絶え間ない準備をしている。

Waymoの技術がどれほど優れているか、もしくは少なくともWaymoのリーダー達がどれほど自社技術が優れていると信じているかの兆候は、Waymoが技術開発以外の事にどれだけ労力を割いているかでわかる。優れた自動運転技術は当然不可欠だが、実際の有料タクシーサービスを提供するためにはその他にも沢山の事が必要になる。

Waymoが技術開発から商品化への移行を開始したのは2017年4月からであり、早期ライダープログラムにより、選ばれた人々はWaymoの自動運転プロトタイプを搭載したクライスラーミニバンに試乗する事ができた。それにより、Waymoは自動運転車のユーザーインターフェースの問題や運転スタイルが乗客の快適さにどのような影響を与えるかなど、ユーザー目線の問題を意識する事になった。

その後、6月にWaymoはAvisと契約を結び、フェニックス地区での自動運転タクシーの運行を開始した。10月にWaymoはフェニックスエリアのNPOと、盲人や高齢者にとって便利で、飲酒運転やその他の運転者のミスを防ぐ事ができる、自動運転のメリットについての公的教育パートナシップを結んだ。

その間、Waymoはアリゾナ州とGoogle本社にオペレーションセンターを配置した。Waymoは現在、自動運転モードで走行している車にも無人走行するタクシーにも対応できる体制になっている。先月、IEEE Spectrumは、Waymoの顧客サポート体制についてカリフォルニアの規制当局にWaymoが提出した詳細な書類を入手した。

Waymoには2つのチームがあり、それぞれの車は使用中に監視される。フリートレスポンススペシャリストは有効な運転免許証を所有しており、ヴァーチャル環境を用いてWaymo車両のステータスをリアルタイムで監視する責任を持つ。別のライダーサポートチームは顧客サポートを提供し、どのような時でも乗客と通信する事が出来る。Waymoは70名のフリートレスポンススペシャリストと23名のライダーサポートチームを訓練したと規定している。これはもし、商用サービスが開始されるとサポートセンターの規模はかなり大きなスケールになる事を示唆している。

Waymoが最近発表した自動車取引、Jaguar Land Roverの2万台、Fiat Chryslerの62,000台は、フェニックス地域で本格的な商用タクシーサービスを開始するために必要な準備をしている事を示している。そしてその他の地域に展開する事もそれほど長い時間はかからないだろう。

Waymoの技術がまだ商業展開のために何年もかかるのであれば、このインフラに多大な投資をするのは愚かなことだ。 23人のライダーサポートは、顧客と話をする必要があるから雇われたのだ。もちろん、Waymoは数百万ドルの損失を避けるために、82,000台のJaguarおよびChryslerを路上で運用する必要がある。

この期間を通じて、Waymoはより速くより速いペースで自動運転をテストするようになっている。Waymoは2017年5月の300万マイル試乗記録から11月の400万マイル試乗記録に6ヶ月を要した。その後、2月に500万マイルに達するまでに3ヶ月で達成、更には三カ月未満の5月初旬には600万に達した。

2017年に、Waymoは、商用サービスが特定の開始日は言及せずに「間もなく」来るだろうと語った。昨年秋にサービスを開始できるとの噂もあったが、これは正しくなかった。ここ最近数ヶ月、Waymoは商業サービスが2018年のある時点で実現できると繰り返し発言している。

3.UberとTeslaの自動運転の苦戦を横目にWaymoは前進感想

Jeff Deanさんがリツイートしてたから訳してみたのですが、ちょっとWaymoを持ち上げすぎにも思える記事。ただまぁ、長年のライバルであったUberが実質白旗を上げて提携検討なんてニュースも流れるくらい、Waymoがトップランナーである事は事実なんでしょうけれども。UberやGoogleが新聞社にお金を払って良い記事を書いて貰っていたと言うニュースが報道されていただけにやや持ち上げすぎに感じてしまいました。元記事がとても長いので二回に分割します。

Waymoの最大のライバルはおそらくGMのCruiseだ」に続く

4.UberとTeslaの自動運転の苦戦を横目にWaymoは前進関連リンク

1)arstechnica.com
As Uber and Tesla struggle with driverless cars, Waymo moves forward

2)japan.cnet.com
Waymo、Fiat Chryslerとの提携を拡大–6万台超を追加導入へ

UberのCEO、自動運転車で競合Waymoと連携も視野–IPOの計画にも言及

3)gigazine.net
新聞社が4億円以上を受け取りGoogleやUberにとって有利な記事を書くような契約をしていたことが明らかに