水害予測と機械学習ワークショップの概要

入門/解説

1.水害予測と機械学習ワークショップの概要まとめ

・テルアビブで水害の専門家と機械学習の専門家によるワークショップが開催
・従来の専門知識と機械学習を組み合わせることによってグローバル規模の解決策が達成されると考えている
・洪水予測コミュニティと機械学習コミュニティとの協力の第一歩のためのコラボである

2.機械学習を用いて水害を予測するためのワークショップ

以下、ai.googleblog.comより「A Summary of the Google Flood Forecasting Meets Machine Learning Workshop」の意訳です。元記事の投稿は2019年3月18日、Sella NevoさんとRainier Alimentさんによる投稿です。

2020年9月追記)後続研究である衛星を使った洪水予測に関する記事が公開されています

先日、GoogleのTel AvivオフィスでGoogle Flood Forecasting Meetsの機械学習ワークショップを開催しました。ワークショップではGoogleと多くの研究コミュニティから水文地質学の専門家と機械学習の専門家をまねき、この分野の既存の取り組みについて議論し、これらのグループ間で語彙の認識を共通化し、有望な共同作業を促進するようにしました。

このワークショップでは、機械学習は洪水予測の取り組みを大幅に改善し、洪水の影響を受ける何億人もの人々を支援する可能性があるとの考えに基づき、現代の統計的および機械学習ツールを適用するために、大規模なデータセットの集約と共有、校正およびモデリングプロセスの自動化による洪水予測の改善についてディスカッションしました 。

このディスカッションでは初めにグーグルのYossi Matiasが最近の機械学習と、洪水予測、危機対応、AI for Social Goodとの関連性について説明しました。続いて、2つの分野の間の知識のギャップを埋めるために2つの紹介セッションが行われました – ETHチューリッヒのPeter Molnar教授によるコンピュータ科学者のための水文地質学の紹介とテルアビブ大学のYishay Mansour教授とGoogleによる水文地質学のための機械学習の紹介。

2日間のイベントには、水文地質学と機械学習の両方の観点から、洪水予測の風景全体にわたる幅広い魅力的な講演やポスターが含まれていました。


ワークショップで取り上げられた洪水予測における研究分野の概要

研究コミュニティからの発表は以下のとおりです。

・IIT DelhiのDhanya C. T.博士は、衛星を用いた降水量予測の誤差の特徴について講演しました。

・インドの水資源省の次長であるAdarsh M. S.は、インドの中央水道委員会の役割と課題について発表しました。

・Stuttgart 大学のAndras Bardossy教授は、河川の流出量の変化とこれが提示する課題について議論しました。

・Johannes Kepler大学のFrederik Kratzertは、LSTMを使用した水文地質学モデリングに関する最近の研究を発表しました。

・Bristol大学のPaul Bates教授が、浸水モデリングにおける機械学習の潜在的な使用法について基調講演を行いました。

・Connecticut大学のEmmanouil Anagnostou教授は、世界規模での超解像水文地質学シミュレーションについて話しました。

・Hebrew大学のEfrat Morin教授は、乾燥気候地域における洪水予測の課題を強調した。

・シカゴ大学のZachary Flamig博士は、NASAの新しい世界規模の鉄砲水予測プロジェクトを発表しました。

これらの講演と並行して、Googleは、洪水予測を試み、改善し、現場での共同作業を促進するためのさまざまな取り組みを紹介しました。

・Vova Anisimovは、水理モデリングの進歩を発表しました。

・Ami Weiselがリモートで河川の流出量を推定する手法に関する研究を発表しました。

・Stephan Hoyerが偏微分方程式を解くためのデータ駆動型離散化アプローチに関する研究を発表しました。

・Jason Hickeyは、降水量予測に機械学習を使用した私たちの取り組みを紹介しました。

・Avinatan Hassidimは、これまでのGoogleでのプロジェクトから学んだ教訓、およびそれらが私たちの洪水予測への取り組みにどのように適用されるかを説明しました。

さらに、このワークショップでは実験的な 機械学習コンサルテーションパネルを試験的に実施しました。Google社員のGal Elidan、Sasha Goldshtein、Doron Kuklianskyが、水文地質学に関連するいくつかのタスクを機械学習で最適化する方法についてアドバイスしました。最後に、水文学の専門家であるETH ZürichのPaolo Burlando教授、Bristol大学のDawei Han教授、Joint Research CentreのPeter Salamon博士、Google Earth EngineのDr. Tyler Ericksonと共に、洪水予測における最大の課題と機会についてのモデレートパネルでワークショップを締めくくりました。

洪水予測は非常に重要でやりがいのある仕事です。これは、私たちの大規模なAI for Social Goodの取り組みの一部です。現在の技術と、この分野で今まで研究されてきた専門知識とを組み合わせることによって、効果的なグローバル規模の解決策が達成されると私たちは考えています。このワークショップは、洪水予測コミュニティと機械学習コミュニティとの間で必要とされる理解、コミュニケーション、およびコラボレーションを生み出すための最初の一歩であり、この課題に取り組むための幅広い研究コミュニティとの継続的な関わりを期待しています。

謝辞
このワークショップを実現させてくれたAvinatan Hassidim、Carla Bromberg、Doron Kukliansky、Efrat Morin、Gal Shaid、Jennifer Ye、Nadav Rabani、Sasha Goldshteinに感謝します。

 

3.水害予測と機械学習ワークショップの概要関連リンク

1)ai.googleblog.com
A Summary of the Google Flood Forecasting Meets Machine Learning Workshop

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