Google社員のFernanda Viegasがデザインする皆のためのAI

  • 2018.07.21
  • AI
Google社員のFernanda Viegasがデザインする皆のためのAI

1.Google社員のFernanda Viegasがデザインする皆のためのAIまとめ

・PAIR(People + AI Research)の共同設立者Fernanda氏へのインタビュー
・Googleで働く事になった経緯や経歴、PAIRについてなど幅広く
・専攻はグラフィックデザインと美術史である事を今の業務に生かしていると言う

2.Fernanda氏のHuman-Centered AI for Everyoneとは?

以下、https://accelerate.withgoogle.com/stories/googler-fernanda-viegas-designs-human-centered-ai-for-everyoneの「Googler Fernanda Viegas Designs Human-Centered AI for Everyone」の意訳です。

Fernanda Viegasは、Google AIの配下組織であるPAIR(People + AI Research)の共同設立者です。機械学習における彼女の研究は、人とAIの相互作用を改善することに重点を置いています。

AI技術の民主化は広範な議題です。

彼女は社会的及び共同作業による視覚化への貢献で知られており、彼女と彼女のチームが作成したシステムは何百万人もの人々によって毎日使用されています。誰もが理解できる複雑なデータを作るためのフェルナンダの情熱は、Wind Mapとして彼女に風の流れを視覚化させ、historyflowとしてウィキペディアで記事が共同執筆される際のパターンを視覚化し、unfiltered.newsとして世界のニュースを動的に視覚化するように導きました。

長年の同僚であるMartin Wattenberg氏の視覚化ベースのアートワークは、ニューヨーク近代美術館の常設コレクションの一部であり、世界中の展示会にも出展されています。ブラジルで生まれたフェルナンダは、MITメディアラボで博士号を取得しています。

Q1.どのように、なぜGoogleで働き始めたのですか?

私は2010年にGoogleで働き始めました。Googleへの就職は伝統的なやり方ではありませんでした。

私は私の同僚であるMartin Wattenbergと一緒にデータ視覚化スタジオを自己資金で、文字通り私の居間で開始しました。 Martinと私は7年間、IBM Researchで一緒に仕事をしていて独立しました。

電話が鳴り、それがGoogleからである事を知った時、最初の大きな顧客と思って興奮しました。しかし、電話のGoogle社員は言ったのです「いいえ、誤解しています。…私たちはあなた達がGoogleで働くことを望んでいます!」

彼らはなぜGoogleに参加してデータの視覚化を行うのが理にかなっているのかを説明しました。私たちは、一般に公開されているデータの視覚化や、複雑な技術や情報へのアクセスを可能にすることに常に熱意をもって取り組んできました。だから、話い合いの結果、私たちは「買収」を受け入れました。それがMartinと私がGoogleの研究に関わった経緯です。

Q2.Googleでのあなたの役割と使命の概要を教えてください。

最初は、さまざまなGoogleチームとのデータ視覚化に取り組みました。それから約2年半前、私たちはGoogle Brainチームに参加しました。

私たちの作業の最初の焦点は、データ視覚化技術を使用して機械学習を視覚化することですが、その範囲は大きく広がりつつあります。私はPAIRを共同で先導します。これは、人間中心のAIシステムを構築することに焦点を当てたGoogleの組織横断的なクロスイニシアティブです。これらは、ユーザーのニーズに基づいて、生産性と公正性を追求して機械学習システムを設計する事が目的です。

Q3.あなたの経歴はあなたの仕事にどのように影響していますか?

たくさんです!私のバックグラウンドは、機械学習を職業としている人にとって典型的なものではありません。私の専攻はグラフィックデザインと美術史です。カンザス大学の上級学部年度の終わりまでは、私はプログラムを作った事がありませんでした。

私は伝統的なグラフィックデザイナーとして、シルクスクリーン印刷、ポスターデザイン、ブックデザインなどを訓練しました。私はこれらすべてのことを大好きでしたが、卒業する前に、MIT Media Labという場所について聞きました。

MIT Media Labの生徒は様々なバックグラウンド、ミュージシャン、教育者、生物学者などを持っています。彼らは自分の得意分野の知識とテクノロジーを組み合わせて、活躍可能な領域を押し広げます。これは私にとって非常に面白い事だったのですが、プログラミングを知らなかったので、伝統的なグラフィックデザイン専攻からMITへ私が行くには非常に険しい学習曲線が必要でした。そういうわけで、私のテクノロジー界への没頭が始まったのです。

Googleでの私の仕事は高度に学際的(横断的)なものであり、私は私たちが解決しようとしている問題に新しい視点をもたらします。私がグラフィックデザイン専攻である事実、私がデータ視覚化の専門家であるという事実、そして私がHCI(Human Computer Interaction)を知っているという事実が、私の機械学習研究に影響を与えます。

技術者として考えると、私たちが人間側の需要から出発すれば、私たちがユーザー目線で始めれば、より良いAIとよりよい機械学習システムを構築することができるのです。

Q4.何故、AIは重要なのでしょうか?

AIは、少なくとも2つ点で重要です。

ひとつは、AIはこれまで不可能だったことを可能にすることです。今まで、私たちがコンピューターで行ったことはすべてルールベースでした。つまり、システムをプログラムする一番初めに、起こり得るシステムの状態とそれに対処するためのルールを全て特定する必要があります。これはすべてのルールを知っているとすばらしいですが、すべてのルールがわからない場合は問題になります。

たとえば、誰かの顔をどのように認識していますか?人の顔を認識するために使用している全てのルールを説明することはできません。人の顔を認識するのと同じように、犬と猫の違いを学ぶ事も我々はできますが、どのように区別しているのかルールを明確にする事はできません。私たちは犬を見て、猫を見て、それだけで彼らを区別することができます。これが、AIシステムが行っている事です。

AIに多くの例を示すと、AIは犬や猫を見ている可能性を理解し始めます。彼らが学んでいるとき、彼らはパターンを思いついています、私たちの脳がしているのと同じ方法です。 AIシステムは、歴史的に偏ったデータを含む既存のデータから学ぶので、多様で包括的なデータセットでそれらを訓練することは特に重要です。

同時に、AIは脳のように機能するため、以前は解決できなかった非常に複雑な問題を解決することができます。

私にとってAIが重要なもう一つの理由は、まだ研究の初期段階ですが、AIの創造性と表現力に可能性を感じています。

私が画家であれば、どのような絵を描くことができるのでしょう?私がミュージシャンであれば、どのような音楽を作れるのでしょう?私が建築家である場合、AIは私がより美しくて機能的な家を創造するのを助けてくれるのでしょうか?デザイナーやクリエイターとして、私は今日よりも表現力が増しますか?

これらは、AIの驚くべき可能性の2つの側面にすぎません。

Q5.何があなたの仕事について最もインスピレーションを与えていますか?

その人のバックグラウンドにかかわらず、全ての人々をこの非常に強力な技術に近づける可能性です。

私はAIを人のために、「重要な事を毎日行っている人のため」に役立てることに興味があります。

医師は病気を毎日診断しています。農家はより健康な作物を栽培しようとしています。人々は異なる国に旅行しており、異なる言語を話す必要があります。人とテクノロジーの間にこのインターフェースを構築することは私にインスピレーションを与えます。

もう一つ、私に深いインスピレーションを与えてくれる事は、複雑な情報をコミュニティに伝える事です。たとえば、データの視覚化は、理解に統計の学位を必要とせずに、人々に統計に興味を持たせる事に非常に優れています。私たちの目は、傾向、分布、外れ値などのパターンを素早く選ぶことができます。これらの統計的概念は人々を脅かす可能性があります。しかし、視覚的にわかりやすくする事で、技術的な事がわからない人々も直感的に理解することができます。

私は現在、どのようにしてより広範な人々に機械学習の力と可能性を民主化を伝える事がきるかを研究しています。

現在、マシンラーニングを使用するには、数多くの新しい事を沢山学ぶことが必要です。私たちは、機械学習をより使いやすくする方法に取り組んでいます。たとえば、私のチームはTensorFlow.jsをリリースしました。これは、ブラウザまたは携帯電話で実行される初めてのWebベースの機械学習ライブラリです。それはサーバにデータを戻さず、新しい層の開発者に機械学習への扉を開きます。たとえば、Javascript開発者は通常、機械学習に精通していません。なぜなら、機械学習は通常Pythonと呼ばれるプログラミング言語で行われるためですが、TensorFlow.jsはブラウザでJavascriptを用いて簡単に実行できるのです。これは、機械学習技術をより広範囲で利用可能にする例です。

Q6.人々はAIに関わって恩恵を受けることができますか?

人々はすでに恩恵を受けていますよ!

私たちが毎日行っている非常にささやかな事ですが、例えば、スパムフィルタです。あなたの電子メールをチェックすると、AIシステムが裏であなたを助け、迷惑メールを拒否していることを確かめることができます。

AIを使用して貴方独自の問題を解決できる、非常にカスタマイズされた方法もあります。

ここに一つの例があります。キュウリ栽培では、キュウリを質感、色、形、大きさで分類することが非常に重要です。日本のキュウリ農家の息子は、母親が収穫期に手作業でキュウリを選別するのを見ており、AlphaGoが人間の碁のチャンピオンに勝った事に刺激を受け、TensorFlowを使用して、中型および小型のキュウリを大きさによって選別するシステムを開発しました。

もう一つの非常に面白いAIアプリケーションを紹介しましょう。開発者はTensorFlowと彼のラップトップカメラを使用して、頭を少し動かして自分のコンピュータのマウスを制御できるようにしました。彼が下を見るとカーソルは下に動きます。左を見ると、カーソルが左に移動します。彼が眉をひそめると、マウスがクリックされます。なぜ彼はこれを作ったのでしょう?

彼は脳卒中に苦しんで四肢麻痺になった友人のためにこのアプリケーションを開発しました。彼の友人が動かす事が出来るのは彼の頭だけでした。そして、このTensorFlowベースのツールを構築することによって、彼は彼の友人が自分のコンピュータとウェブを使うことを可能にしたのです。

私は人工知能と機械学習が提供する力を誰にでも利用できるようにする挑戦に、個人的に刺激を受けています。

下記で「Google I / O 2018」で講演するフェルナンダ氏を見ることができます「機会、挑戦、誰にとってもAIを開発する戦略 - AI for Everyone」

 

3.Google社員のFernanda Viegasがデザインする皆のためのAI感想

カッコいいですね!
FernandaさんがやってるGoogle AIのPAIRの解説はこちらです。二つ合わせて読んでなんとなくPAIRの意味がわかってきます。

4.Google社員のFernanda Viegasがデザインする皆のためのAI関連リンク

1)accelerate.withgoogle.com
Googler Fernanda Viegas Designs Human-Centered AI for Everyone

2)hint.fm
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3)unfiltered.news
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