私たちはAIに仕事を奪われる事を心配するべきか?(1)

入門/解説

最近、AIに職を奪われる恐怖を煽る記事を目にする事が多い。

・近い将来、AIに奪われる可能性が高い仕事!
・10年後になくなる可能性が高い職業ランキング!

等々のショッキングな見出しが並ぶけれども、
「では我々はどうすべきなのか?」については
納得のいく結論が出ていないと感じる。

例えば、ある記事では配管工が安全な職となっていた。

では、私たちは将来を見据えて今から配管工に転職を目指すべきなのだろうか?
もしくは子供を配管工に育てるべく、幼少の頃から押入れや土管で
遊ばせて閉所や暗闇に適合させるべきであるのか?

ある記事ではクリエイティブな仕事だったら大丈夫と言う。

文化芸術の歴史を紐解けば自明な事ではあるが、~の影響を受けたとか~の流れを組むなど、先人の発明を継承/発展したものがほとんどで、真にクリエイティブな人は歴史上の偉人にも数えるくらいしか存在しない。そして、物事の特徴を抜き出して応用するのは現在の機械学習が最も得意な分野だ。既にゴッホの作品を元にゴッホっぽい作品を作る事が実現されている。

Jason’s Machine Learning 101 – Google スライドより引用

創造的な人間として例にあげられる事の多いスティーブ・ジョブズでさえ、マッキントッシュ,ipad,iphoneは0から作ったわけではなくそれ以前にたたき台となるようなコンセプトや製品は存在した。我々はジョブズを超える事を目指さねば失業するハメになるのだろうか?

現時点の私の考えを書いてしまうと、人工知能は人間の脳を真似る事を目標としている。
従って、究極的には人工知能は人間が出来る事は何でも出来るようになる。
絶対AIに奪われない安全な職業など世の中に存在しない。

しかし、逆に言えば、人間と同様に得手不得手は出てくるはずで、世の中の仕組み上、導入しやすい仕事と導入しにくい仕事の偏りは出てくるはずだ。また、良く言われているように人工知能によって新しい産業も生まれるであろう。

このシリーズではニュース記事や最新事例を参照しながら私達の人生と人工知能の関わり方について考えてみたいと思う。

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