1.多摩市長選に立候補した人工知能候補は敗れるまとめ
・15日に開票された多摩市長選では人工知能候補は4013票の3位
・前回史上最低だった34.47%の投票率は36.38%となり2%あがった
・人工知能は行政の効率化に貢献できるが理解には時間が必要
2.前回選挙結果との比較
人工知能の積極的な活用を前面に押し出した立候補者が話題になった多摩市長選の結果が出た。
2018年多摩市長選結果
投票率:36.38%
当 34603票 阿部裕行 62歳 無現
4457票 高橋俊彦 79歳 無新
4013票 松田道人 44歳 無新
現職の阿部氏が再選。人工知能候補と称した松田道人氏は4013票で3位。投票率は36.38%で、過去最低だった4年前の前回(34.47%)を上回った。
2014年多摩市長選結果
投票率:34.47%
当 31828票 阿部裕行 58歳 無現
4237票 相沢慶太 33歳 無新
3509票 松田道人 40歳 無新
当日有権者数は12万3100人(男5万9877人、女6万3223人)、投票率としては約2%アップ、実際に投票所で有効な投票をした人は3500人増えた。これが今回の人工知能市長関連ニュースの盛り上がりの影響となる。ネットの盛り上がりに比べるとリアルの投票行動への影響は少なかったが、盛り上がりに欠ける選挙に一石を投じた意義はあったようだ。
現在の人工知能では政治を代替する事は出来ないだろうが、行政の手が回らない部分を人工知能を使ってフォローする余地はかなりあると感じる。例えば、多摩ニュータウンは急激な高齢化が進んでいて孤独死も珍しくない状態。394世帯が住むある団地で昨年一年間に孤独死が6件と報道されるくらい。
行政が一人ひとりのお年寄りをきめ細かくケアするのは人手が足らないだろうが、
・IoTセンサーと人工知能を利用した生存確認や迷子の捜索
・自動運転バスによる高齢者の買物のサポート
・ロボットと人工知能で介護や補助をサポート
などなど。
「人工知能が人間の職を奪う」のではなく「人がやるのはコストや量や手間的に難しい作業を人工知能にやってもらう」事が理想と改めて思う。紙一重ではあるのだけれども。
3.多摩市長選に立候補した人工知能候補は敗れる関連リンク
1)asahi.com
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