2020年6月14日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports

ビッグデータ

1.2020年6月14日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reportsまとめ

・COVID-19 Community Mobility Reportsが6月14日(日)時点版として更新
・6月11日(木)に東京アラート解除後の初の週末データ
・アメリカは南部や西部ではまだ第一波が始まっていない可能性がある

2.新型コロナウイルスが「人の動き」に与えた影響

2020年8月追記)COVID-19 Community Mobility Reports関係はこちらのページにまとめました

以下、ひっそりと更新されていたwww.google.comより「COVID-19 Community Mobility Reports」の意訳と視覚化です。元記事の更新は2020年6月17日です。6月14日(日)時点までのデータが更新されています。全世界分の時系列データがCSV形式でダウンロードできるようになっているので、BIツール等で取り込む際はそちらを参照した方が便利です。

6月11(木)に東京アラートが解除されてから初の週末データとなります。都道府県毎の長期的な傾向については時系列グラフの方が見やすいので、少し重いページですが「都道府県別の時系列COVID-19 Community Mobility Reports」のグラフも更新しています。

節目、節目の日本全体の視覚化データは下記
2020年3月29日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年4月5日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年4月11日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年4月17日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年4月26日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年4月30日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年5月7日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年5月13日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年5月21日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年5月29日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports
2020年6月7日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports

また、少し趣旨が異なりますが新型コロナウイルス関連文献検索用のGoogle特設サイトの解説は下記。
COVID-19 Research Explorer:新型コロナウィルス関連文献に特化した検索システム

また余談なのですが、アメリカの状況をとてもわかりやすく説明しているツイートがあったのでご紹介。

「私達が1つの国ではなく、4つの国に別れている事を想像すれば、人々が異なる反応を示している理由がわかります。状況が悪化していると意見には懐疑的な反応があり、状況が改善しているという意見には脆さが含まれます。」

北東(左端)、及び中西部(左から二番目)は第1波を凌ぎつつあるように見えますが、南部(右から二番目)と西部(右端)はこれから第2波ではなく第1波が始まるように見えますね。故に、アメリカでは第2波が始まっていないと言う主張は言葉遊びではありますが、ある意味正しいのかもしれません。トランプさんは選挙のために集会などを解禁する方針のようですが、天候等の何らかの外部的な要因がプラスに働かない限り状況が更に悪化する可能性は高そうです。

さて、本データはGoogleが発表している新型コロナウイルスが直近の日本のモビリティ、すなわち「人の動き」にどのような影響を与えたかを把握できる数値です。

具体的には、GoogleMapの「混雑具合」や「滞在時間」の算出に使われているのと同等なデータを使い、基準期間(2020年1月3日~2月6日)と比較して人の動きがどのように変化したかを示す統計的な割合です。

元データは「GoogleのCOVID-19 Community Mobility Reports」、日本地図は「国土交通省国土政策局「国土数値情報(国土数値情報(行政区域)N03-19)」」、QGIS 3.12.1を使用し、WebBigDataが編集・加工しています。本ページ内の画像と表は、各転載元の転載条件に従って頂ければ自由に利用して頂いて結構です。

アイキャッチ画像は江戸時代に疫病の到来を予言し、自らの写しを世に広めよと警告したと伝えられ、現在インターネット上でアイドルになっている妖怪アマビエの内製写し

COVID-19(新型コロナウイルス感染症): コミュニティ モビリティ レポート
日本 2020年6月14日

Googleはあなたと公衆衛生当局者を助けるためにこのレポートを準備しました。このレポートはCOVID-19に関連する社会的距離戦略(social distancing)ガイダンスへの対応状況の把握を助けます。

このレポートは、医療診断、予後診断、治療目的で使用しないでください。
また、個人の旅行計画のガイダンスに使用することも意図していません。

「位置の正確さ」と「場所の分類」は地域によっての把握状況が異なるため、このデータを使用して、異なる特性を持つ国または地域間の変化を比較することはお勧めしません。(たとえば、農村部と都市部を比較する事など)

統計的に有意なレベルのデータがない場合は、レポートから除外しています。これらの傾向を計算しつつプライバシーを保護した手法については、「このデータについて」をご覧ください。

(1)Retail & Recreation(小売店と行楽地)
レストラン、カフェ、ショッピングセンター、テーマパーク、博物館、図書館、映画館などにおける人の移動の傾向変化

日本全体の推移

(2)Grocery & pharmacy(食料品店と薬局)
食料品市場、食品倉庫、直営販売所、専門食料品店、ドラッグストア、薬局などにおける人の移動の傾向変化

日本全体の推移

(3)Parks(公園)
国立公園、公共ビーチ、港湾、ドッグパーク、プラザ、公共庭園などにおける人の移動の傾向変化

日本全体の推移

(4)Transit stations(ターミナル駅)
地下鉄、バス、駅などの公共交通機関のターミナル駅などにおける人の移動の傾向変化

日本全体の推移

(5)Workplaces(職場)
職場における人の移動の傾向変化

日本全体の推移

(6)Residential(住居)
住居における人の移動の傾向変化

日本全体の推移

元データ
Google LLC “Google COVID-19 Community Mobility Reports.”
https://www.google.com/covid19/mobility/ Accessed: 2020/06/17
各数値は対象期間と比較した変化の割合(%)です。

regionPrefectures_codePrefecturesRetailGroceryParksstationsWorkplaceResidential
北海道1北海道-0.080.030.42-0.24-0.120.03
東北2青森県-0.030.030.53-0.16-0.060.02
東北3岩手県-0.050.020.27-0.22-0.110.03
東北4宮城県-0.12-0.020.01-0.38-0.130.05
東北5秋田県0.020.050.67-0.14-0.080.03
東北6山形県-0.070.010.04-0.21-0.100.03
東北7福島県-0.08-0.01-0.11-0.29-0.110.05
北関東・甲信8茨城県-0.060.02-0.22-0.36-0.100.06
北関東・甲信9栃木県-0.08-0.01-0.23-0.33-0.110.06
北関東・甲信10群馬県-0.10-0.01-0.23-0.38-0.100.06
南関東11埼玉県-0.13-0.01-0.24-0.37-0.140.07
南関東12千葉県-0.170.00-0.30-0.39-0.140.08
南関東13東京都-0.31-0.04-0.41-0.42-0.180.09
南関東14神奈川県-0.19-0.03-0.34-0.35-0.150.08
北陸15新潟県-0.12-0.03-0.17-0.38-0.110.06
北陸16富山県-0.20-0.08-0.48-0.48-0.130.08
北陸17石川県-0.23-0.08-0.56-0.52-0.140.08
北陸18福井県-0.19-0.08-0.51-0.39-0.130.07
北関東・甲信19山梨県-0.14-0.01-0.42-0.41-0.110.06
北関東・甲信20長野県-0.14-0.03-0.43-0.46-0.110.06
東海21岐阜県-0.14-0.02-0.59-0.42-0.130.08
東海22静岡県-0.100.00-0.28-0.43-0.110.06
東海23愛知県-0.13-0.02-0.39-0.41-0.140.07
東海24三重県-0.08-0.02-0.40-0.43-0.110.06
近畿25滋賀県-0.100.03-0.38-0.43-0.140.06
近畿26京都府-0.170.01-0.45-0.49-0.170.07
近畿27大阪府-0.19-0.01-0.34-0.40-0.150.07
近畿28兵庫県-0.160.03-0.38-0.39-0.140.07
近畿29奈良県-0.100.01-0.25-0.37-0.120.06
近畿30和歌山県-0.060.02-0.15-0.30-0.100.05
中国31鳥取県-0.120.00-0.39-0.38-0.110.06
中国32島根県-0.16-0.05-0.41-0.40-0.090.06
中国33岡山県-0.11-0.01-0.36-0.38-0.100.06
中国34広島県-0.14-0.04-0.47-0.42-0.130.06
中国35山口県-0.12-0.01-0.38-0.37-0.110.07
四国36徳島県-0.090.01-0.21-0.37-0.080.05
四国37香川県-0.120.00-0.26-0.42-0.100.06
四国38愛媛県-0.080.02-0.18-0.35-0.090.06
四国39高知県-0.07-0.02-0.28-0.29-0.110.05
九州40福岡県-0.17-0.04-0.32-0.47-0.150.07
九州41佐賀県-0.09-0.02-0.49-0.50-0.100.06
九州42長崎県-0.11-0.02-0.42-0.44-0.110.06
九州43熊本県-0.11-0.02-0.41-0.37-0.120.06
九州44大分県-0.08-0.02-0.36-0.37-0.120.05
九州45宮崎県-0.090.04-0.26-0.25-0.090.04
九州46鹿児島県-0.080.02-0.23-0.41-0.080.04
九州47沖縄県-0.11-0.03-0.26-0.42-0.150.04
アメリカニューヨーク-0.74-0.31-0.20-0.63-0.270.09
スペインマドリード-0.42-0.150.25-0.43-0.060.07
イタリアラツィオ(ローマ)-0.26-0.180.07-0.380.070.00
イギリスグレーター・ロンドン-0.68-0.230.71-0.58-0.270.10
フランスイル=ド=フランス(パリ)-0.39-0.100.08-0.300.060.02
台湾台湾-0.060.040.05-0.15-0.080.02
ドイツベルリン-0.270.110.63-0.250.14-0.02
ブラジル連邦直轄区(ブラジリア)-0.52-0.01-0.43-0.30.010.13
韓国韓国-0.0400.28-0.09-0.070.03
香港香港-0.19-0.02-0.38-0.28-0.120.11
インドデリー-0.67-0.34-0.89-0.57-0.310.15
イラクイラク-0.18-0.01-0.14-0.24-0.190.12
インドネシアジャカルタ-0.47-0.18-0.87-0.51-0.170.13
ニュージーランドウェリントン-0.03-0.050.33-0.20.020.03
フィリピンマニラ-0.66-0.23-0.78-0.67-0.350.21
スウェーデンストックホルム-0.12-0.031.5-0.230.12-0.02

このデータについて
これらのレポートは、それぞれの場所で訪問数と滞在期間が基準期間(ベースライン)と比較してどのように変化したかを示しています。

これらの変化は、Googleマップで人気のある場所の推定待ち時間を表示するために使用されているデータと同様な匿名化された集計データを使用して計算されています。

各日の変化は、基準期間内の該当するベースライン値と比較されます。

●ベースラインは、2020年1月3日~2月6日の5週間の期間における、対応する曜日の中央値です。
●レポートには数週間にわたる傾向が表示され、最新のデータは発表日の約2~3日前です。これは、レポートの生成にかかる時間による遅延です。

計算に含まれるデータは、ユーザーによる設定、ネットワークの接続状況、およびプライバシーしきい値を満たしているかどうかによって異なります。プライバシーのしきい値が満たされていない場合(つまり、ユーザの匿名性を確保するのに十分なほど混みあっていない時間や場所では)、その日の変化は表示されません。

Googleは、社会的な距離を保つための取り組みや重要なサービスのアクセス状況の把握に役立つ場所を今回のカテゴリに含めました。

これらの分析情報は、Googleアカウントの「ロケーション履歴」を許可しているユーザーからのデータに基づいて計算されているため、データはユーザーのサンプルを表しています。全てのサンプルと同様に、これはより広い母集団の正確な動作を表せている場合とそうでない場合があります。

プライバシー保護
これらのレポートは、Googleの厳格なプライバシー手順を遵守し、人々のプライバシーを保護しながら、助けになるような情報として作成されました。個人の場所、連絡先、動きなどの個人を特定できる情報は、いかなる時点でも提供されません。

これらのレポートの分析情報は、Googleアカウントの「ロケーション履歴」の設定(デフォルトではオフ)をオンにしているユーザーから収集された匿名化されたデータのセットを使用して作成されています。
「ロケーション履歴」をオンにしているユーザーは、いつでも自分のGoogleアカウントから「ロケーション履歴」をオフにすることができ、いつでもロケーション履歴データをタイムラインから直接削除できます。

これらのレポートは、Googleの製品で毎日使用されているワールドクラスの匿名化テクノロジーと同じテクノロジーを使用しており、行動履歴データを非公開かつ安全に保っています。

これらのレポートは、差分プライバシー(differential privacy)を使用しているため、データセットには人工的なノイズが追加され、個人が特定される事なく高品質な分析結果を得ることができます。

これらのプライバシー保護の仕組みは、訪問者の絶対数が共有されないことも保証します。最新のレポートを入手するには、COVID-19 Community Mobility Reportsページにアクセスしてください

3.2020年6月14日時点の日本のCOVID-19 Community Mobility Reports関連リンク

1)www.google.com
COVID-19 Community Mobility Reports

2)support.google.com
コミュニティ モビリティ レポート ヘルプ

3)www.gstatic.com
COVID-19(新型コロナウイルス感染症): コミュニティ モビリティ レポート日本 2020年6月14日(PDF)

4)twitter.com
@ASlavitt

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