1.$6.92ドルのチップでの手書き文字の認識まとめ
・$6.92ドルのチップ上で手書き文字を認識するハードウェアを作成した事例
・学習済みモデルであれば安価なチップ上で実用に耐えるレベルで動かす事ができる事を実証
・マイクロコントローラーは非常に安価なためIoTの世界にも人工知能の活躍の場は広がる
2.マイクロコントローラー上で手書き文字認識を動かす
以下、Matt Biddulph氏のツイッターより引用
trying out Tensorflow inferencing with pre-trained models on an ARM Cortex microcontroller. this STMF32F4 discovery board is using https://t.co/wT0iogswiw to run an MNIST model on live data from its touchscreen to identify a hand-drawn number. pic.twitter.com/csKwkkOM0z
— @matt@biddul.ph (@mattb) July 17, 2018
ARM Cortexマイクロコントローラー上でTensorflowの学習済みモデルを動かしてみてください!このボード(STM32F413ZHT6)ではリアルタイム手書き文字認識のためにuTensorを使っています。
マイクロコントローラーは非力なため、ニューラルネットワークを新しく学習させる事はできませんが、既に学習済みのモデルを動かして手書き文字を認識させる事はできます。学習済みモデルはuTensorによって量子化等のチューニングを自動適用させたC++用の実装を使っています。
3.$6.92ドルのチップでの手書き文字の認識感想
何故、機械学習の未来はちっぽけなのか?が本当に既に実現している世界ですね。従来だったらマイクロコントローラー側では入力を受け取るだけで、手書き文字の認識はクラウド側にデータを送信してクラウド上の人工知能にやって貰い、マイクロコントローラー側では結果を受け取って表示する形で実現する事になったのでしょうが、もうそんな事をせずともマイクロコントローラー側で完了出来てしまうと。
現在のIoTセンサーはとても優秀なので、リアルタイムに様々なデータ(温度、傾き、速度、加速度などなど)を収集する事が出来ますが、「とりあえずデータを全部貯めておく」くらいの使い方がほとんどで有効活用事例はあまり聞いた事がありません。「莫大なデータをリアルアイムに収集しています!(ただ、そのデータを使ってやってる事は別に莫大なデータもリアルタイムである必要もない事です)」と言う話は珍しくないのですが、機械学習が本格的にIoTの分野に進出すると出来る事が一気に広がりそうですね。
ちょうど、Google Cloudの発表でもIoT関係の話が出たと聞いたので引き続き見ていきたいです。計算機機パワー勝負の世界より、PAIRやちっぽけな世界の方が工夫のし甲斐がありそうに感じています。
3.$6.92ドルのチップでの手書き文字の認識関連リンク
1)twitter.com
Matt Biddulph
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