アイコラ(アイドルコラージュ)、つまりセクシーな静止画像の顔の部分をアイドルや女優さんに差し替えるイタズラは1990年代くらいに流行した。当時は静止画像が中心で、高い画像編集技術を持つ人が丁寧に時間をかけてつなぎ目に違和感のないように顔部を差し替えるものであり、ある種の職人芸であった。静止画でさえ手間が膨大になるのに動画(つまり静止画が何百枚も連続したもの)をコラージュするのは不可能とまでは言わないが莫大な作業量であり、到底常人の手に負えるようなものではない。人間の手で作業するのが不可能?ならば、人工知能にやらせてみよう!と考えた人がいて、下記のように人工知能でコラージュ動画を作った人がいたらしい。なんという最新技術の無駄遣い!
ディープラーニングで顔だけ女優さんに差し替えた動画
えぇ?これがコラージュ?あまりに自然!
注意してみると後半部分の表情がずっと変化しない箇所にやや違和感を感じるが、気のせいと言われたら信じてしまう。どうしても信じられない。そのため、頑張って差し替え前の元動画を探してみた。下記が元動画と思われる。
雰囲気はやや似ているけど、確かに別人さんだ。ディープラーニング恐るべし!使用したツールもGoogle社が公開してくれているディープラーニングのツールであるTensorFlow等、素材もネット上で集めた画像や動画であるとの事。元記事には「これらは既に特別高度な技術ではないのです」と書かれているけど、これを実現する裏には燃え盛る情熱があったのではないかと思う。
動画をコラージュする技術は現在も様々な研究がされており、今回の動画コラージュは夏のドライブシーンを冬景色に変える手法と似たものであるとの事。夏から冬、この動画もスゴイ。
元記事にもあるけど、これは純粋な技術論で留まる話ではなくプライバシー問題も含んでいる。ネット上に公開した自撮り写真を使って同様な事が出来てしまう可能性があるのだから。