1.フランスのAIエコシステムへの投資まとめ
・Googleがチューリッヒやロンドンに続いてフランスでAI研究所を設立
・研究者への助成やビジネス界との橋渡しなど協力関係関与を深める予定
・既に助成や有名研究者とのコラボレーションは始まっている
2.AIエコシステムへの投資とは?
エコシステムとは元々は「生態系」を意味する単語ですが、直近ではビジネスエコシステムなんて使われ方をするケースがあるのでそのまま使いました。要は「学術研究と営利企業の双方の利益になって協力関係になれるような投資をします」と言う意味で、しっくりくる日本語が思いつかないです。
3.GoogleのフランスAI研究所の設立
つい最近、Googleはパリオフィスで新しいAI研究所を開設する事を発表した。本日、(Googleの子会社でありイギリスの企業である)DeepMind社もパリで新しいAI研究に積極的に関わっていく事を発表した。Googleはヨーロッパでの人工知能関連研究への関与を高め、既存のチューリッヒやロンドンにあるAI研究所の成果を強化できる事に活気だっている。また、学術研究のサポーターとして、Googleはフランスの活気に満ちたアカデミックエコシステムとコラボできる事にも興奮している。
Googleのパリ研究所では基礎的なAI研究に加えて、ヘルスケア、科学、芸術、など重要な分野への応用に焦点を当てる。それらの成果はディープラーニングや強化学習などの最先端の技術を進歩させるために公表され、オープンソース化される予定である。Googleの学術調査へのアプローチは学術コミュニティとの強固なコネクションに基づいて行われる。次世代の科学者育成への貢献、学術研究と企業が行う産業研究の橋渡しなど。
これらの目標はヘルスケアリサーチのエコシステムを育て、長期的な繁栄に必要な事だとGoogleは信じている。このアイディアはフィールズ賞受賞者であり、フランス議会メンバーでもあるセドリック・ヴィラニがフランス政府に提出したレポート「FOR A MEANINGFUL ARTIFICIAL INTELLIGENCE」に非常に良く似ている。
フランスのAIチームを拡張するにあたって、Googleは上記目標へのコミットメントを示すいくつかの先駆けた取り組みをしている。
1)エコール・ポリテクニーク(フランスの公立高等教育・研究機関)が開催する、人工知能とコンピュータヴィジョンに関する講座のスポンサー
2)INRIA(フランス国立情報学自動制御研究所)との共同研究のパートナーシップの設立
3)博士(PhD)や博士研究員(postdoc)の学術研究に対する助成など。直近では巨大スケールのニューラルネットワークの最適化に関して助成を行った
4)学術研究所とGoogkeの研究所のジョイントやインターシップの申し出など
これらに加えて、コンピュータヴィジョンの世界的権威であるコーデリア・シュミットとの協力も発表した。フランスには優れた教育に関する長い歴史と、活発な機械学習コミュニティがある。これはフランスを、Googleの目標である人類にとって有益な人工知能関連技術を開発するための素晴らしい拠点とするだろう。
4.フランスのAIエコシステムへの投資関連リンク
1)research.googleblog.com
Investing in France’s AI Ecosystem
2)aiforhumanity.fr
FOR A MEANINGFUL ARTIFICIAL INTELLIGENCE
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