1.第6回きめ細かい視覚分類ワークショップの開催(1/2)まとめ
・6月17日にカリフォルニアで開催されるCVPR 2019でFGVC6が開催
・FGVC6では単なるカテゴリ分類を超えたきめ細かい分類に挑戦する
・今回からメトロポリタン美術館とニューヨーク植物園がデータを提供するコンペも新設
2.FGVC6とは?
以下、ai.googleblog.comより「Announcing the 6th Fine-Grained Visual Categorization Workshop」の意訳です。元記事は2019年4月29日、Christine Kaeser-ChenさんとSerge Belongieさんによる投稿です。
近年では、FGVC(Fine-Grained Visual recognition Competitions:きめ細かい視覚認識コンペ)が開催されています。例えば、iNaturalistの動植物の種の分類への挑戦やiMaterialistの製品属性の認識などです。これにより、自然界の物体と人工的な物体の両方できめ細かい視覚的詳細の検出に焦点を当てた画像分類モデルの開発の進歩に拍車がかかっています。
伝統的な画像分類コンペは一般的なカテゴリー(例えば、自動車 or 蝶々)を区別することに焦点を合わせるのに対して、FGVCは単なるカテゴリの分類を超えてオブジェクトの一部分と属性の微妙な違いに焦点を合わせます。例えば、「鳥」かどうかを区別できる方法を追求するのではなく、「インディゴバント」や「ラズリバント」などのサブカテゴリを識別する事を追及します。
インディゴバント
ラズリバント
前回までの挑戦では、画像認識のための革新的な新しいモデルを開発した多数の有能な参加者を引きつけ、500人以上のチームがCVPR 2018でFGVC5を競いました。
また、FGVCの課題は、ドメイン固有の転送学習やテスト時間の事前推定など、新しい手法を刺激し、きめ細かい画像認識タスクがいくつかのベンチマークデータセットで最先端のパフォーマンスを達成するのに役立ちました。
FGVCの研究をさらに発展させるために、私達は6月17日にカリフォルニア州ロングビーチで開催されるCVPR 2019で、第6回Fine-Grained Visual Categorizationワークショップ(FGVC6)を後援および共同開催します。
このワークショップでは、コンピュータビジョンの専門家と生物多様性、植物学、ファッション、芸術を専門とする専門家が集まり、現実世界の環境にきめ細かい視覚的分類を適用するという課題に取り組みます。
今年の挑戦
今年はさまざまな競技トピックがあり、それぞれが最新のiNaturalistから、ファッションと製品、野生生物のカメラトラップ(カメラをセンサーで自動起動する仕掛け)、食べ物、蝶と蛾、ファッションデザイン、そしてキャッサバの葉の病気を含む、きめ細かい視覚分類のユニークなチャレンジが行われます
また、iMet Collectionチャレンジのためにメトロポリタン美術館、およびHerbariumチャレンジのためにニューヨーク植物園という、ワールドクラスの機関との2つの新しいパートナーシップを喜びと共にご紹介します。
CVPRでのFGVCワークショップは細分化したカテゴリーに焦点を当てています。
左上から野生生物のカメラトラップ写真から動物種を判別、小売製品、ファッション属性、キャッサバの葉の病気、植物標本からノボタン科の植物、市民科学者が撮影した写真から動物種、蝶と蛾の判別、盛り付けられた料理、 美術館の美術品のきめ細かい属性の判別などです。
iMet Collectionの課題では、参加者は、オブジェクトの風格、文化、コンテンツ、テーマ、および地理的起源などの芸術的属性に関するモデルを訓練するために競争します。
メトロポリタン美術館は、専門家による彼らの美術館コレクションの説明に基づいて、このタスクのための大きなトレーニングデータセットを提供してくれました。このデータセットは、視覚的な文脈(例えば、期間、文化、媒体)に間接的に基づいているきめ細かい属性を推測するという課題を強調しています。
iMet Collectionチャレンジデータセットに含まれるさまざまな画像のサンプル。 画像はメトロポリタン美術館のパブリックドメインデータセットから取得しました。
iMet Collectionの挑戦はまた、カーネルのみを競う初の画像ベースコンペとして開催される事も注目に値します。これはKaggleに最近導入されたオプションで、適切な計算リソースにアクセスできない可能性があるデータサイエンティストのために活躍の場を平準化します。
カーネルコンペティションはすべての参加者に同じハードウェア許容値を与え、よりバランスの取れたコンペティションを生み出します。更に、参加者はKernelプラットフォームによって課される計算制約内で作業しなければならないので、勝者モデルは他の競争の相手よりも単純になる傾向があります。これを書いている時点で、iMet Collectionの挑戦には250を超える参加チームがあります。
3.第6回きめ細かい視覚分類ワークショップの開催(1/2)関連リンク
1)ai.googleblog.com
Announcing the 6th Fine-Grained Visual Categorization Workshop
2)sites.google.com
FGVC6
Herbarium 2019
3)www.kaggle.com
iMet Collection 2019 – FGVC6
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