絵画コンテストで人工知能が描いた絵が優勝!?

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1.絵画コンテストで人工知能が描いた絵が優勝!?まとめ

・画像生成人工知能のMidjourneyで生成した画像が絵画コンペで優勝してしまった
・イラストやデジタルアート界隈では非常に騒がれているが規模は大きくない
・主催者とも合意が取れており他の参加者からも現時点で特にクレームはない

2.絵画展示会で人工知能が優勝したとされた件の実体

アイキャッチ画像はstable diffusionでトトロ画伯

イラスト生成人工知能のMidjourneyで生成した画像を、通常の(人間向けの)絵画コンテストに作品として提出した人がいて、そしてなんと優勝してしまった!とショッキングな出来事があったとして騒がれていたので、背景を調べてみました。

この絵画コンテストは、コロラド州で現在行われているTHE COLORADO STATE FAIRの中で開催されました。

コロラド州の人口は570万人、北海道の520万人よりちょっと多いですが、面積は北海道の4倍以上の広い州です。THE COLORADO STATE FAIRは歴史あるフェアですが、以下のWebサイト見ればわかるようにコロラド州の農業部門が開催している農業見本市がベースです。

アートコンテストは他にも馬や鶏等の品評会やSlopper(チーズバーガーをポーク グリーン チリに漬け込んだ名物料理)早食い競争等の楽しそうなコンテストが開催されている中の一部です。


Slopper早食い競争の様子(画像は2020年)

アート展示会場も、子供のころに私も良く行った公民館チックな懐かしい感じです。

作品提出時には、審査員は出品者にどのように作品を作成したかを尋ねており、その際、手法全体を説明はしていないけれども、コンピューターとMidJourneyを使用した事は審査員に話しているとの事です。

その後、審査員から、彼の作品はデジタルアート コンペティションに提出されると言われたとの事。

ちなみにデジタルアート コンペティションでは11名が18作品を出品しています。出品者も3作品を提出し、その中の1つが1位になりました。

主催者はルール違反ではない事を認めており、むしろ以下のFaceBookの投稿を見る限り話題になった事を喜んでいる模様

また、今後はデジタルアートワークカテゴリの中にAIサブカテゴリを持つ事になるかもしれないとの事。

なお、提出された作品に対して誰でも苦情を申し立てることができるそうです。しかし、300ドルの保証金を支払い、違反した特定の規則がどこかを引用し、直接苦情の手紙を提示する必要があります。

現時点では苦情は申し立てられておらず。過去5年間で、正式な苦情が提出されたのは家畜のコンテストに関連する1件だけだそうです。


一位になったデジタルアート作品

同時に出品されたデジタルアート作品

同時に出品されたデジタルアート作品

技術的には80時間以上をかけて100枚以上のイラストでプロンプトを微調整し、GigaPixel.AIを使って画像解像度を上げてキャンパスにプリントアウトしたそうです。

炎上の背景

今回、騒ぎになった背景には、イラストやデザイン等の創造的な仕事は人間の専売特許であり人工知能が勝る事はないという説を信じていた人達が、そんな事はなさそうだと気づいたという側面もあるのかな、と思います。日本だけではなく、アメリカでも否定的な反応を多く見かけました。

実際、イラストなどのお仕事で収入を得ている人にとっては、生活/収入が危険にさらされる危機感、心配、絶望と怒り、混乱、様々な感情が渦巻く事もあるかと思います。

あまり慰めにならない事を書いて申し訳ないのですが、危ういのはデザイン/イラストだけではないです。

世の中に絶対安定と言い切れる職業は最早存在しません。

しかし、現時点でも危機感を持っている人はそんなに多くはなく、ある意味、皆で赤信号をわたっている状態なので、そういった意味では安心はできます。

進歩が速すぎて且つ影響範囲が広すぎるので「人工知能とはどのようなものであって、どこに限界がある」と言い切れる人は、この世の中に多分いないです。言い切ってる人がいたら、その人は厳密さよりわかりやすさを優先してしゃべっているだけです。

問題なのは、人工知能だけではなくてIT化、ロボット化、自動化、無人化、様々な場面で人間が不要な場面が増えていて、その変化の速度が非常に早いと言う事なんですよね。

「ペッパー君 vs 本屋さんの店員さん」と言う個別業務レベルで比較するとまだまだ人間の方が優位性があると思いますが、イノベーションとは「Amazon vs 街の本屋さん」というビジネスモデルレベルで創造と破壊が行われるので、心配しすぎても仕方ないけれども油断する事もできない、といったスタンスしかないのかな、と思います。

ですので、世の中の変化にどのように対応していくかを考えながら人生設計を常に見直していく必要がある時代になっているのだろうな、と思っています。

個人的な感想としては、今回の件はそんなに取り立てて騒ぎ立てるような事件ではないのかな、と思っています。

3.絵画コンテストで人工知能が描いた絵が優勝!?関連リンク

1)coloradostatefair.com
General Entry & Fine Arts | Colorado State Fair & Rodeo

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