AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半

  • 2018.07.01
  • AI
AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半

1.AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半まとめ

・前半部分は日本の一流の学者さん達の偉大な成果の軌跡
・前提知識として学者さんの間でもスタンスの違いがある事は知っておこう
・人工知能はこれ以上進化しなくても既に上位2割に位置している

2.AI vs. 教科書が読めない子どもたちを読む前の前提知識

以前、読書前感想を書いた「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」をようやく読み終わった。読書前感想を書いたのが3月だからかなり時間がかかってしまったが、何度か本屋さんに行ったときに探したのだけど、ベストセラーのせいか売り切れてて見つからなかったのだ。

前半部分、「人工知能がどこまで発展するか?」「人工知能は東大に入れるのか?」「人間の能力を超える真の人工知能は実現するのか?」等々の部分は予想が当たる当たらないではなく、日本の一流研究者の皆さんが世界水準に比べると0に等しい予算で、ほぼ手弁当で頑張って素晴らしい成果を出した!の理解で良いのかなと思う。

第三位の経済大国のはずなのに、ホント、自ら資金集めを行っている山中教授を思い出す。

読書感想から少し脱線してしまうけど、その人の学術的出身や立場によって人工知能に関するスタンスが異なるという事は知っておこう。

独断と偏見で、すっごい大雑把に分類すると下記。
(もし、気に障ったらごめんなさい!)

1.マーケティング/営業界
我が社の、私の人工知能は超すごいです。
あまり真に受けてはいけない意見。(でも私も他人事でいられない時はある)

2.学術界
(1)数学系
数学的アプローチで真理を求める事を大切にする
論理を後付けにしがちな人工知能研究手法に懐疑的

(2)脳科学系
脳の神秘、人体の不思議を追求している
神秘的な脳を単なる機械が真似できるか懐疑的

(3)人工知能系
3度目の春を謳歌して再び冬の時代が来る事を恐れている
脳が電気信号であるならば、同じ電気信号のコンピュータで再現可能じゃろと楽観的

3.エンジニア界
(1)データサイエンティスト
ディープラーニング騒ぎすぎ
もっと他の統計手法にも目を向けようぜ!

(2)人工知能エンジニア
動けば何でもイイです

人工知能系とまとめてしまうと怒られそうだが、とにかく学術的な立場の人も実は一枚岩ではなく、意外に喧々諤々やっていたりする。

現在の人工知能の「学習」とは、
1)「正解」と「人工知能の答え」の差を求める
2)差が小さくなるように人工知能のパラメータを修正する
を繰り返す事。

1)は
・比較的シンプルな数式で表現される時がある
・正解にたどり着かない可能性もあるけど、それなりに動作する数式だからまぁ、いいか
なんて数学的にスッキリしていない場合が多々あって、これは数学系の人にとっては論理的ではないし、その程度の浅い考えで人間の脳を凌駕できるわけがない、と考えるのは自然な事。

なお、人工知能系、と一括してしまったけどマスターアルゴリズムの時に紹介した通り5流派あって、それぞれもまた、そんなに仲が良くないケースもある。

比較的実務優先傾向の人工知能エンジニアの中でさえ、R派 vs Python派で盛り上がったりするので、とにかく色々な立場の人がいるのだ。一つの流派だけでなく複数流派所属のハイブリッドの人もいるけど、野球やサッカーで例えると、熱烈な阪神ファンとか熱烈なレッズファンとかそういうタイプの人もいるのだ。

A先生の言ってる事とB先生の言ってる事が違うように思えると感じたらどっちかが間違っているとかではなくてスタンスの違いであって、本質的には同じ事かもしれないと考えよう。

例えるならば

・人間は鳥のように空を飛ぶことは出来ない派
・人間は鳥のように空を飛ぶことは出来ないけど飛行機を作って空を飛べたよ派

の論争に似て、両者は別に矛盾なく両立するのだけど、「鳥のように」や「空を飛ぶ」をどのように解釈するかで相いれない見解の相違のように見なされる事があるのだ。

すっごい脱線してしまったけれども、要は前半部分はリアリストの数学者としての視点で書かれているので、ロマンチストの人工知能ファンの人はもしかしたら同意しかねる部分があるかもしれないけれども、そこは単なるスタンスの違い。

主題は後半部分。
折角の良書なので前半部分で止まらないで是非とも完読して欲しいなと思いました。

人工知能がこれからどうなるのかは正直、まだ誰にもわからないと思うけど、ただ結論は同じで、シンギュラリティとか人工知能が人間の能力を完全に凌駕しなくても、人工知能は既に学校教育で上位2割に位置する実力がある。人間が何か対策をしなければ人工知能に職を代替される人が増えて社会不安は増大していく。

長くなったけど、全然感想になっていないので後半に続くかも。

3.AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半関連リンク

1)www.kinokuniya.co.jp
AI vs 教科書が読めない子どもたち