AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半

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1.AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半まとめ

・前半部分は日本の一流の学者さん達の偉大な成果の軌跡
・前提知識として学者さんの間でもスタンスの違いがある事は知っておこう
・人工知能はこれ以上進化しなくても既に上位2割に位置している

2.AI vs. 教科書が読めない子どもたちを読む前の前提知識

以前、読書前感想を書いた「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」をようやく読み終わった。読書前感想を書いたのが3月だからかなり時間がかかってしまったが、何度か本屋さんに行ったときに探したのだけど、ベストセラーのせいか売り切れてて見つからなかったのだ。

前半部分、「人工知能がどこまで発展するか?」「人工知能は東大に入れるのか?」「人間の能力を超える真の人工知能は実現するのか?」等々の部分は予想が当たる当たらないではなく、日本の一流研究者の皆さんが世界水準に比べると0に等しい予算で、ほぼ手弁当で頑張って素晴らしい成果を出した!の理解で良いのかなと思う。第三位の経済大国のはずなのに、ホント、自ら資金集めを行っている山中教授を思い出す。

2020年2月追記:2018年後半に大きな技術革新があり、文脈を理解できる人工知能が出現しました。現在は更に進歩が進み人工知能は読解した情報を知識として蓄え、それを使って質問に回答して人間に勝つ事が出来る段階に達しています。

読書感想から少し脱線してしまうけど、その人の学術的出身や立場によって人工知能に関するスタンスが異なるという事を前提知識として知っておきましょう。

独断と偏見で、すっごい大雑把に立場を分類すると下記。
(もし、気に障ったらごめんなさい!)

1.マーケティングの世界でモノを売る事をお仕事にしている営業マン
「我が社の、私の人工知能は超凄いです」と強調する人達
この立場の人達の言う事はあまり真に受ける事はできません。

2.学術界で研究をお仕事にしている研究者
(1)数学系
数学的アプローチで真理を求める事を大切にする人達
論理を後付けにしがちな人工知能研究手法に懐疑的で、本書の著者の方はこのスタンスです。

(2)脳科学系
脳の神秘、人体の不思議を追求している人達
神秘的な脳を単なる機械が真似できるかやや懐疑的で、男脳と女脳の違いの話などがこれに当たります。

(3)人工知能系
人工知能をずっと研究してきて過去に何度か迎えた苦難の時代の再来を恐れている人達
脳が電気信号であるならば、同じ電気信号のコンピュータで再現可能だろうと楽観的なスタンスです。

3.ビジネス界でシステムを作る事をお仕事としているエンジニア
(1)データサイエンティスト
データや統計に関する分析をお仕事にしている人達
「ディープラーニングだけに騒ぎすぎ!もっと他の統計手法にも目を向けようぜ」のスタンスです。

(2)人工知能エンジニア
理論的な事よりそれを使って動くシステムを作る事をお仕事にしている人達
「動けば何でもイイです」のスタンスです。私はどちらかというとこのスタンスです。

人工知能系とまとめてしまうと怒られそうなのですが、とにかく学術界の人々も実は一枚岩ではなく、意外に喧々諤々やっていたりするのです。

具体的には、現在の人工知能の「学習」とは、
1)「人間が求める正解」と「人工知能が出した答え」の差を求める
2)差が小さくなるように人工知能のパラメータを修正する
を繰り返す事です。

1)は
・比較的シンプルな数式で表現される時があります
・原理が良くわからないけれども、それなりに動作するので使われている数式も存在します

つまり、数学的には非常にモヤモヤした状態であって、これは数学系の人にとっては論理的ではないし、「良くわからないけれども動いているからいっかー」くらいの浅い考えで人間の脳を凌駕できるわけがない、ある種の怒りを感じてしまうのは自然な事です。

なお、人工知能系、と一括してしまったけどマスターアルゴリズムの時に紹介した通り5流派あって、それぞれもまた、そんなに仲が良くないケースがあります。

比較的実務優先傾向の人工知能エンジニアの中でさえ、R派 vs Python派で盛り上がったりするので、とにかく色々な立場の人がいるのだ。一つの流派だけでなく複数流派所属のハイブリッドの人もいるけど、野球やサッカーで例えると、熱烈な阪神ファンとか熱烈なレッズファンとかそういうタイプの人もいるのです。

A先生の言ってる事とB先生の言ってる事が違うように思えると感じたらどっちかが間違っているとかではなくてスタンスの違いであって、本質的には同じ事かもしれないと考えましょう。

例えるならば

・人間は鳥のように空を飛ぶことは出来ない派
・人間は鳥のように空を飛ぶことは出来ないけど飛行機を作って空を飛べたよ派

の論争に似て、両者は別に矛盾なく両立するのだけど、「鳥のように」や「空を飛ぶ」をどのように解釈するかで相いれない見解の相違のように見なされる事があるのです。

すっごい脱線してしまったけれども、要は前半部分はリアリストの数学者としての視点で書かれているので、ロマンチストの人工知能ファンの人はもしかしたら同意しかねる辛口部分があるかもしれないけれども、そこは単なるスタンスの違い。

主題は後半部分。
折角の良書なので前半部分で止まらないで是非とも完読して欲しいなと思いました。

人工知能がこれからどうなるのかは正直、まだ誰にもわからないと思うけど、ただ結論は同じで、シンギュラリティとか人工知能が人間の能力を完全に凌駕しなくても、人工知能は既に学校教育で上位2割に位置する実力がある。人間が何か対策をしなければ人工知能に職を代替される人が増えて社会不安は増大していきます。

長くなったけど、全然感想になっていないので後半に続くかも。

3.AI vs. 教科書が読めない子どもたち読書感想前半関連リンク

1)www.kinokuniya.co.jp
AI vs 教科書が読めない子どもたち

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