1.ムンク展―共鳴する魂の叫び展の大混雑まとめ
・最終日一週間前の日曜日であったが入場待ち時間90分越え
・期間中の来場者数が50万人を突破しており50万人目が北海道の方と言う事で日本全国から人が来ている
・同時にルーベンス展も開催中、両展示会とも1月20日までなので行くなら早めに
2.ムンク展とルーベンス展の同時開催
来週1月20日(日)に終了する上野の東京都美術館のムンク展、さすがに最終日は混むだろうからと一週早めて見に行ったが、見れなかった。何と入場に90分待ち。どこのディズニーランドのアトラクションかと。そんなに頻繁に美術館に行っているわけではないけれども入場に90分待ちと言われたのは初めての経験。
上野の駅構内にもチケット売り場があるのだけれども、90分待ちと言われても臆せず買っていく人が多かった。15時過ぎ頃に上野に到着したので、15:30分から並んだとしても入場は17:00になる。本日日曜日は17:00最終入場、17:30閉館なのでギリギリ入れたとしても、超混雑の会場内を30分で見て回るのは絶対無理なので私は翌日再トライする事とした。しかし、時間がないとわかっていても並ぶ人は多く、約3カ月の開催で入場者が50万に突破しており50万人目の人が北海道からの家族連れの方だったと言う事なので最後の連休を利用して日本全国から見に来ている人達も多いのかもしれない。
同時に同じく上野公園の国立西洋美術館で開催されていたルーベンス展も同じく1月20日(日)で終了だったのだけれども、チケット売り場はそれなりに並んではいて、会場内は混雑していますとはアナウンスはされていたものの、入場に並ぶような事にはなっていなかった。初来日のムンクと何度か来ているルーベンスの違いもあるのかもしれないけれどもとても意外だった。
ルーベンスの絵はとても綺麗だ。技法も素晴らしい。フランダースの犬の最終回で、どうしてもルーベンスの絵が見たいとネロが望む場面を思い出して涙腺が緩む人も少なくないのではないかと思う。しかし、私はネロとパトラッシュは思い出せても「ルーベンスのどんな絵であったか?」が思い出せなかったのだ。それに対してムンクやゴッホは教科書で一、二度見たくらいで当時、特に美術に思い入れもなく変わった絵だなくらいの印象しかなかったはずなのに、未だにハッキリとイメージできるのだ。これって物凄い事だと思うのだ。AIを使って絵を描いたDeep Dreamの出力もギャップがあったけれども、人間の脳も実際に見ている風景と脳が解釈しているイメージにはギャップがあって、ある種の芸術家は脳内イメージに近い物を生み出す能力を持っているのかもしれないとさえ思う。
芸術に対する感性は年齢と共に変わるので、もう少し若いときだったれば写実的で美しいルーベンスを観たいと思ったはずだ。ムンクの代表作は「統合失調的絵画の代表作」と言われるくらいだし、ゴッホは一世紀たった後なのにボロクソに悪口を言われるくらいの人格だし。しかし、王の画家と称されて政治力もあり世渡りも上手で多くの弟子を取りマルチに活躍したルーベンスに対して、ムンクもゴッホも精神を病みながら命を削ってひたむきに芸術に打ち込んでいたところに鬼気迫る迫力と魅力を今は感じる。
と言う事で、明日はムンク、その後、余裕があったらルーベンス展の方も行ってまいります。
ルーベンス「キリスト昇架」
ルーベンス「キリスト降架」Wikipediaより
ネロとパトラッシュが最後に見たかった作品で今回の上野の国立西洋美術館「ルーベンス展ーバロックの誕生」展には実物は来ていないけれども、4Kカメラで撮影した映像を原寸大に近い大きさで展示してネロとパトラッシュが最期に見た景色を完全再現しているとの事です。
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