機械学習を使った洪水予測の仕組み(1/3)

インフラ

1.機械学習を使った洪水予測の仕組み(1/3)まとめ

・AIの力でより良い社会の実現を目指すGoogleの会社方針の一環として、洪水予測に取り組んでいる
・まずは様々な河川条件をシミュレートする水理モデルの3D視覚化を行った
・次にリアルタイムの推移を測定するために政府パートナーと協力関係を構築

2.洪水予測に使われている技術と方法論

以下、ai.googleblog.comより「An Inside Look at Flood Forecasting」の意訳です。元記事の投稿は2019年9月18日、Sella Nevoさんによる投稿です。

2020年9月追記)後続研究である規模を拡大したHydroNetsの記事が公開されています

数年前、私達は洪水予測を人々の生活を改善するユニークな機会と特定し、この分野でGoogleのインフラストラクチャと機械学習の専門知識がどのように役立つかを検討し始めました。昨年、私たちはパトナ地域で洪水予測の試験運用を開始し、それ以来、AIの力でより良い社会の実現を目指すGoogleの会社方針の一環として、洪水予測の対象範囲を拡大しました。 この投稿では、この取り組みの背後にある技術と方法論の一部について説明します。

浸水モデル
正確な洪水予測システムを開発するための重要なステップは、入力として河川の水位の測定または予測を使用し、洪水時に流水におおわれる氾濫原全体の水の挙動をシミュレートする浸水モデルを開発することです。


さまざまな河川条件をシミュレートする水理モデルの3D視覚化

これにより、現在または将来の河川状況を、空間的に非常に正確なリスクマップに変換することができ、どの地域が浸水し、どの地域が安全かがわかります。 浸水モデルは4つの主要なコンポーネントに依存しており、それぞれに課題と革新があります。

リアルタイムの水位測定
これらのモデルを運用するためには、地上で何が起こっているのかをリアルタイムで知る必要があります。

つまり、タイムリーで正確な情報を受け取るために、関連する政府機関とのパートナーシップに依存しています。私達の最初の政府パートナーはインド中央水委員会(CWC:Indian Central Water Commission)であり、インド全土の1,000を超える水域で毎時間水位を測定し、このデータを集計して、上流の測定に基づいて予測を作成します。CWCはこれらのリアルタイムの河川測定と予測を提供し、モデルの入力として使用します。


インドのラクナウ近くの水位と流量を測定するCWCの職員

 

3.機械学習を使った洪水予測の仕組み(1/3)関連リンク

1)ai.googleblog.com
An Inside Look at Flood Forecasting

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