1.健康と脳に良い運動とは?
・体の健康の維持と脳のパフォーマンス向上には運動が最も効率が良い
・脳が進化した理由は身体の複雑な動きを制御するためであり、身体の複雑な動きは脳を刺激する
・運動ならば何でもよいが、おそらくは複雑な動きを伴う有酸素運動が一番脳に良い
2.運動が脳に良い理由
統計学は大好きなのですが、相反する「~は体に良い」vs「~は体に悪い」説を沢山読んでいると個々人の持つ遺伝子を考慮せずに、統計学的に傾向を出すのは限界があるのではないかと思えてきます。
一番イメージしやすいのはお酒の例なのですが、「人間は何mlのお酒を飲むと酔っぱらいますか?」的な問いに答えるのは、たぶん無理ですが、無理矢理、高名な専門家なり、動物実験なり、事例を拾い集めたり、途方もないビッグデータなり、最新のAIなりを駆使してそれっぽい答えが出せたとしましょう。「では、それは貴方、及び貴方のパートナーにも当て嵌まりますか?」に対してYesと答えられる人はおそらくほとんどいません。個別性が高すぎるのです。
でも、これに近い事をやっている研究は山ほどあります。
また、統計の誤用と思えるような事も結構あって、「~を調べたが~と相関はなかった」って、スゴイぶっちゃけて書けば「頑張って調べたけど良くわかりませんでした」って話だと思うのです。
文句を言ってるわけではなくて、実際、ゴチャゴチャ頑張っても傾向が良くわからなくて、それでも何かそれっぽい結論を書かなきゃいけない時はあると思うのですが、「~を調べたが~と相関はなかった」は、「~は体に良いわけではない」も「~は体に悪いわけではない」とも言えないはずですが、あたかも重大な発見であるかのように書かれている時もあります。
更にはスポンサー付きの研究やアフィリエイト誘導のために都合のよい部分だけをクローズアップして誤読を誘う情報なども世の中には溢れており、何が正しいんだか良くわからない状況ですが、「自分の体に良い悪いは自分で頑張って試してみるしかない」が今の私が出した結論です。
「フグやナマコを初めて食べた人って凄いよね~」と現在の私達が昔の人の努力に思いを馳せるように、遺伝子治療が当たり前になった未来から見れば、偉く原始的な事をやってたんだなぁ、と思われると思うのですが、現状は遺伝子検査は出来ても各遺伝子が何にどのような影響を及ぼすかを完全に解明できているわけではありません。誤っている可能性がある説を鵜呑みにするより、自身の体と対話していく方が少なくとも自身の体についての責任感に繋がります。
従って、以下、何ら統計的なデータに基づいたわけではなく全て個人的に文献を読んだり体感したりしての、個人の感想です。
脳のパフォーマンス向上には運動が最も効率が良い。
何故なら、脳が存在するから複雑な動きが出来るのではなく、身体の複雑な動きを制御するために脳が進化したから。ある程度の強度を持った運動ならば何でも良いと思われるが、おそらくは複雑な動きを伴う有酸素運動が一番良い。
注意したいのは、ある程度の量をこなさないと効果が出ない事。
良く言われる「一日一万歩、歩きましょう」は、「勉強しなく良い、寝てても良いから、黙って机に座ってなさい」と小学校の先生が落ち着きのない子供に諭すようなレベルの難易度であって、圧倒的に量が足りないです。
一万歩だの、一駅歩くだの、階段を登るだのは、「手始めに」とか「最低限」の話です。私自身の体験では、健康診断で再検査になるようなレベルまで到達していると現状維持が精いっぱいでした。
目安は、週に3回40分以上の有酸素運動。
そんなに沢山の時間が取れないと思う人は多いと思うのですが、我身を振り返って、体のメンテナンスに使っている時間はないでしょうか?
マッサージだの、週末の寝だめだの、体調不良でダウンだの、疲れやすいだの、お昼ご飯後に眠くてたまらないだの、やる気が出ないだの、思い当たる事がもしあるのであれば、体のメンテナンスに費やしているお金と時間を徐々に運動に振り分けてみる事をオススメしたいです。
運動は体のメンテナンスに費やす時間を減らすので、トータルで見ればプラス収支になります。
もし、体のメンテナンスに使っている時間が特に思い当たらないのであれば、もう少し齢を重ねた後にこの話を思い出してみてください。
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