1.第三世代データサイエンティストに必要なスキルセット(1/2)まとめ
・データサイエンティストに必要なスキルセットとされるものは元々多様なバリエーションが存在した
・2010年代の終わり頃から第三世代のデータサイエンティスト達が注目され始めている
・データ解析だけでなく目標設定と達成までの道のりを見据えるビジネスマインドセットを持つ人達
2.第三世代データサイエンティストとは?
以下、www.kdnuggets.comより「The Third Wave Data Scientist」の意訳です。元記事は2019年5月、Dominik Haitzさんによる投稿です。
第三の波に対応するポートフォリオ(実績)を構築するためにデータサイエンティストに必要なスキルについて
Drew Conwayによるデータサイエンスのスキルセットの視覚化は、よく引用される古典です。 様々な意見とデータサイエンティストの役割の多様性により、多様なバリエーションが生まれました。
データサイエンスに必要とされるスキルセットの図の多様性。画像はGoogle Imagesより。
これを見る限り、データサイエンスに必要なスキルセットが何であるか合意が取れているとは言い難いようです。さらに、この分野が発展するにつれて、足りない部分が明らかになり、新たな課題が生じています。この進化はどのように説明できるでしょうか。
データサイエンティストの第一の波は、データが巨大になる前、そしてデータサイエンスが職種として定義される前に起こっていました(2010年以前):私達の身近な場所で、統計学者やアナリストは現在のデータサイエンティストの業務の多くをやっていましたが、それほど誇大宣伝はありませんでした。
第二の波:大規模なデータ収集は、「ビッグデータを巨額のお金に変える事ができる魔法使いのような賢い精神」に対する需要を生み出しました。企業は未だにどのような人々を雇用するべきか迷っており、しばしば理系の大卒者に頼ります。第二世代のデータサイエンティストは大いに成功しましたが、注意深く作られたモデルはしばしば概念実証の範囲に留まり、実際に業務に変更をもたらすまではいたらない事がありました。
今、2010年代の終わりに、ディープラーニングとAIをめぐる騒ぎの中で、データサイエンティスト業界には第3の波が来ています。「実験的で革新的な、ビジネス価値を効率的に探し出し、分析結果を用いた優れたデータ製品を素早くビジネス展開するためにギャップを埋める」、ここで必要なスキルは何でしょうか?
データサイエンティストが第三の波に乗り遅れないためのスキルセット
1.ビジネスマインドセット
ビジネスマインドセットは、目標を設定し、それを達成するために他のスキルを活用する、データサイエンスに必要なスキルセットの中心的な要素です。 Patrick McKenzieはブログ記事で次のように述べています。
エンジニアは、物事をプログラムするためではなく、ビジネス価値を創造するために雇われています。ビジネスでは常に非合理的かつ政治的な理由で物事が決まります。・・・しかしそれでも収入を増やしたりコストを削減したりする事が関心の中心です。
同様に、データサイエンティストは、モデルを構築するためだけでなく、ビジネス価値を生み出すために雇われています。
自問してみてください。「私の仕事は会社の意志決定にどのような影響を及ぼしますか?」「その影響を最大化するために私は何をしなければなりませんか?」このような起業家精神により、第三世代のデータサイエンティスト達は実用的な洞察を生み出すだけでなく、彼らが本当の変化をもたらす事を求めます。
組織内のどこを資金が流れているかを調べましょう。ー最大のコストまたは収益を持つ部門が最も高い財務上のレバレッジを提供する可能性がありますーしかし、ビジネス価値とはあいまいな概念です。それは、今季のコスト計算や収益計算の範疇に収まらないものです。革新的なデータ中心の文化を試し、作り上げることで、企業の長期的な競争力が高まります。
作業の優先順位を決め、どこで止めるかを把握する事が効率性の鍵です。収益とのバランスを考えてください。「モデルの精度を更に0.2%精度を上げるために微調整を何週間も費やす価値はありますか?」多くの場合、「十分に優れたモデル」が「現実的な完璧なモデル」です。
3.第三世代データサイエンティストに必要なスキルセット(1/2)関連リンク
1)www.kdnuggets.com
The Third Wave Data Scientist
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