マッキンゼーで教わった優れたデータサイエンティストになるための5つのレッスン(1/2)

入門/解説

1.マッキンゼーで教わった優れたデータサイエンティストになるための5つのレッスン(1/2)まとめ

・最高のパフォーマンスを発揮するデータサイエンティストは分析以外にソフトスキルを持つ
・最初に重要なメッセージを伝えて、次に重要なメッセージに関するいくつかの論拠を続ける
・分析的洞察をビジネスにとって実用的な洞察に変換コミュニケーションの架け橋役が重要

2.データの世界で同僚から傑出する方法

以下、www.kdnuggets.comより「5 Lessons McKinsey Taught Me That Will Make You a Better Data Scientist」の意訳です。元記事は2021年7月、Tessa Xieさんによる投稿です。

マッキンゼーのブランドはアメリカでもやはり強いのか、元サイトでも7月の人気記事トップ5にランキングされていました。

アイキャッチ画像のクレジットはPhoto by Louis Vanleer on Unsplash

データサイエンスは、近年最も注目されている分野の1つです。多くの才能ある人々を引き付けており、彼らもトップ企業のデータサイエンスチームに加わる競争に参加しています。データサイエンス職の面接を受ける際の準備方法や「他の面接受験者の中で目立つ」方法を教えている記事はたくさんありますが、その旅は採用されるだけで終わりではない事は確実です。

職を得ることは、最初のステップにすぎません。しかしながら、ただし、面接に合格して入社した後、他の採用されたデータサイエンティストからどのように傑出することができるかについて話す人は多くありません。

著名なコンサル会社であるマッキンゼーで過ごした数年間、私は幸運にもマッキンゼーの無数のスマートなデータサイエンティストやサービスを提供したトップ企業と協力し、パートナーやクライアントから最高の評価と賞賛を得ている企業に共通する特徴を観察しました。

そして、おそらく驚くべきことですが、最高のパフォーマンスを発揮するデータサイエンティストは、必ずしも最も優れたモデルを構築したり、最も効率的なコードを記述したりするわけではありません。(もちろん、採用されるにはかなり高い技術スキル要件をクリアする必要があります)。しかし、彼らは分析能力に加えて、多くの重要な「ソフトスキル」を持っていました。本記事では、マッキンゼーでの私の経験と観察結果を、より優れたデータサイエンティストになるための5つのレッスンとしてまとめています。

正確さを愛するデータ人間として、タイトルの「データサイエンティスト」は、現在の業界の幅広い業務をカバーしていますが、それでも指摘しておきたいと思います。本記事では、(より研究指向の「コアデータサイエンス」の役割ではなく)あらゆる形状や形式でビジネスの意思決定に影響を与えるデータサイエンティスト向けのヒントに主に焦点を当てています。

レッスン1) トップダウンのコミュニケーションが重要

トップダウンコミュニケーション、つまりピラミッドの原則は、マッキンゼーのパートナーであるBarbara Mintoによって造られ、普及し、ビジネス(または私生活でも)最も効率的なコミュニケーション構造として多くの人々に考えられています。

戦略コンサルタントのような一部の人々にとっては自然にこなせる事ですが、多くのデータサイエンティストはこの最初のコミュニケーションにつまずきます。

アイデアは単純です。アイデア/議論を伝えようとするとき、最初に重要なメッセージを伝えて、次に重要なメッセージに関するいくつかの論拠を続けると、聴衆を最も効率的に引き付ける事ができます。必要に応じて、各論拠の後にサポートデータを続けることができます。

訳注:Barbara Mintoさんのピラミッド型アプローチに関する本は「考える技術・書く技術 – 問題解決力を伸ばすピラミッド原則」として邦訳が出版されています。

トップダウンコミュニケーションを採用することは、以下の理由で有利です。

重要なポイントは興味の中心です。電子メールやメモの冒頭に要点を、または研究論文の冒頭に概要を見たことがあれば、これの重要性を理解できます。重要なメッセージを前もって用意しておくと、詳細をすべて把握していなくても、読者が一般的なアイデアを確実に理解できるようになります。

プレゼンテーション/コミュニケーションは、さまざまな対象者に合わせて簡単に調整できます。1セットのコミュニケーションを準備し、経営幹部向けの主な議論は「重要なメッセージ」を含むレベルに保ち、同僚や他の分析対象者などの細部に興味を持つ人向けには詳細を付け加えて拡張できます。

残念ながら、ほとんどの場合、細部の深い分析を行っているデータサイエンティストにとって、このコミュニケーション構造は自然と思われない可能性があり、直感に反する可能性があります。データサイエンティストが詳細なプレゼンテーションやコミュニケーションを開始し、重要なメッセージを伝えずに聴衆が興味を失ってしまうのをよく見かけます。

これを実践する方法
これを実践する簡単な方法は、この構造に基づいて会議の前に考えを書き留めて、分析から得られた重要な発見を伝えるときに自分をそれに合わせることです。

また、実際に解決しようとしている問題が何であるかを自問自答するために、頻繁に一歩下がって見つめなおす事も役立ちます。あなたが実際に解決しようとしている事があなたが伝える重要なメッセージであるべきです。

レッスン2) 自分から「翻訳者」になる

マッキンゼーが提案する企業内のデータ部署の青写真を見ると、「翻訳者」と呼ばれる役割の重要性が強調されています。

これはおそらく、分析的洞察をビジネスにとって実用的な洞察に変換する、ビジネスチームとデータチーム間のコミュニケーションの架け橋として機能します。(この役割は、私が上で述べたコミュニケーションに関する不満点から部分的に生まれたと思います)

データサイエンティストとして、「5歳の子供に説明しているように説明する」または「わかりやすい英語で説明する」ように求められたと思います。 他のデータサイエンティストから際立っているのは、まさにそれを実行できるデータサイエンティストです。つまり、独自の翻訳者として機能します。 求められた場合、彼らは分析用語に関する予備知識もホワイトペーパーを読む時間がないCEOにMLモデルをうまく説明でき、分析の結果をビジネスへの影響にいつでも結び付けることができます。 これらのデータサイエンティストは、次の理由で評価されています。

他の人から際立っているデータサイエンティストは、まさにそれを行うことができる人で、独自の翻訳者として機能します。

求められた場合、彼らは分析に関する知識も論文を読む時間もないCEOにMLモデルをうまく説明でき、分析の結果をビジネスへの影響にいつでも結び付けることができます。これらのデータサイエンティストは、次の理由で評価されています。

(1)分析担当以外の人から「翻訳者」を得るのは困難です。マッキンゼーは、さまざまな分析研究の「翻訳者」になるように戦略コンサルタントのグループをトレーニングしようとしました。しかし、私の意見では、決して成功しませんでした。理由は非常に単純です。複雑な分析の重要なポイントを正確に説明し、警告を正確に反映するには、数週間の分析講座で集中的にトレーニングするだけでは達成できない分析の考え方と深い理解が必要です。

たとえば、エルボー法がわからない場合、K-meansで選択したクラスターの数をどのように説明しますか?SSE(Sum of Squared Errors、残差平方和)が何であるかわからない場合、エルボー法をどのように説明しますか?データサイエンティストとして、このほとんど成功が見込めない速習コースを教えるために費やす時間は、おそらく、独自のコミュニケーションスタイルを作成し、自分で翻訳を考え出すことに費やしたほうがよいでしょう。

(2)データサイエンティストが独自の分析を説明できれば、正確性が低下する事を回避できます。ほとんどの人が「伝言ゲーム」またはそのバリエーションをプレイしたことがあると思います。情報が伝わる回数が多くなるほど、その精度を維持するのが難しくなります。ここで、分析作業に同じプロセスが発生していると想像してください。自分の仕事の説明や翻訳を他の人に頼っている場合、メッセージがエンドユーザーに届く頃には、現実とはかなり異なった形になっている可能性があります。

これを実践する方法
モデル/分析を友人(もちろん機密情報を開示せずに)に説明することにより、友人(できれば分析に関する予備知識がない人)とこれを実践します。これは、手法と知識の間にあるギャップを発見するための優れた方法でもあります。「偉大な説明者」であったリチャード ファインマンは、こう言っています。「あなたが何かを簡単に説明する事が出来ない場合、貴方自身がそれをよく理解できていない事が原因である事が多い」

3.マッキンゼーで教わった優れたデータサイエンティストになるための5つのレッスン(1/2)関連リンク

1)www.kdnuggets.com
5 Lessons McKinsey Taught Me That Will Make You a Better Data Scientist

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