Googleの量子プロセッサBristlecone

  • 2018.03.15
  • AI
Googleの量子プロセッサBristlecone

1.Googleの量子プロセッサBristleconeまとめ

・Googleが新しい量子コンピュータ用プロセッサBristleconeを発表
・量子コンピュータがスパコンを圧倒する事を量子超越性と言う
・GoogleはBristleconeで量子超越性を実現できると見込んでいる

2.量子コンピュータとは何か

量子コンピュータとは量子力学的現象を応用して並列性を実現するコンピュータ。現在使われているスーパーコンピュータより並列演算処理を圧倒的に早く計算できると予想されている。量子コンピュータの性能がスパコンを圧倒する事を「量子超越性(quantum supremacy)」と言う。

2018年3月現在、量子超越性はまだ誰も達成していないが、もし、量子超越性を達成できれば、現在のコンピュータでは計算量が多すぎて計算が難しい事、例えば、暗号解読や大規模な機械学習なども実現できると言われている。

しかし、量子超越性の達成にはまだ幾つかの技術的ハードルがある。

1)より多くの量子ビットに対応
ビットが増えると演算能力が向上する。Windowsにも32bit版と64bit版があるがあのビット。

2)より低いエラー率の実現
現在の量子コンピュータは不安定でノイズに弱い。例えばIBMの量子コンピューターは、特別な冷却装置で絶対零度近くに冷やしたタンク内で動かして安定化している。

2017年は下記のような開発競争があった。
4月 グーグルが9量子ビットのチップを開発
5月 IBMが17量子ビットのチップを開発
10月 Intelが17量子ビットのチップを開発
11月 IBMが50量子ビットのチップを開発

そして2018年3月にGoogleが72量子ビットを実現した量子プロセッサ「Bristlecone」を発表。この他にMicrosoftも違うアプローチで量子コンピュータの開発に取り組んでいる。IBMは自社の量子コンピュータをクラウドから利用可能なサービスにしている。

量子ビットが幾つになれば量子超越性が実現出来るかは様々な意見があり、50量子ビットで十分と言う意見もあれば、5000は必要と言う人もいる。

Googleは十分に低いエラー率と量子回路の深さが40を超えれば、49量子ビットで量子超越性を実現できると見積もっている。つまり、72量子ビットを実現したBristleconeで量子超越性を達成できると考えている。

3.Googleの量子プロセッサBristlecone関連リンク

1)googleblog.com
A Preview of Bristlecone, Google’s New Quantum Processor

2)businessinsider.jp
量子コンピューター開発で存在感を増すインテル、IBMとグーグルを追い抜くか?

3)wired.jp
「真の量子コンピューター」の販売合戦、完成する前から過熱:IBMとグーグルの闘い

4)nikkeibp.co.jp
「量子超越性」に突き進むGoogleの野望

5)impress.co.jp
Google、72量子ビットを実現した量子プロセッサ「Bristlecone」