Pixel 3、3a、4を使って夜間に星空を撮影をする際のコツ

１．Pixel 3、3a、4を使って夜間に星空を撮影をする際のコツまとめ

・PixelシリーズのカメラアプリであるNight Sightを使って綺麗な天体写真を取るためのコツなど
・Night SightはAIが必要としている状況を作り出してあげないと有効にならないモードもある
・ブラックフライデー前のお買い物は慎重に検討し可能ならばセールが始まるまで待ちましょう

２．PixelのNight Sightを使いこなす捕捉説明

以下、ai.googleblog.comの「Astrophotography with Night Sight on Pixel Phones」でNight Sightモードを使いこなすためのヒントとしてリンクが貼られていた文書の意訳です。Night Sightの開発陣が直接書いた簡易マニュアル的な文章なので参考になります。

PixelシリーズのカメラアプリであるNight Sightは暗闇でも撮影できるようにAIが裏で色々とやってくれているのですが、逆に言うと、特定機能を手動でONにする事ができず、カメラの固定など、AIが必要としている状況を作り出してあげないといけないケースもあります。

初代Night SightはPixel 3の発売に間に合わず(機能制限はあるもののPixel 1やPixel 2を含む全Pixelシリーズに対応しているので間に合わなかったという表現は妥当でないかも)、ソフトウェアアップデートの形で提供されたのですが、これもNight Sightに関する情報に足りない部分がある事の原因の一つだと思います。

余談ですが、私が個人で使っていたスマホはHuawei社の格安モデルで、ある意味、Google社の高級モデルであるPixelシリーズから最も縁遠い機種を使っていたのですが、Pixelシリーズで使われているAI関連技術にやたらに詳しいと言う謎な状況になっておりました。

そして少し前にHuawei社のスマホを水没させてしまい、突然すぎたので代替スマホを買う予算が十分に用意できず、MVNO(格安スマホ)事業者が安く販売していたMotorola社のMoto E5に乗り換えたのですが、買って2週間でMoto E5がブラックフライデーの半額セール対象として叩き売りされるのを現在、目の当たりにしており、悲しみを味わっております。

ブラックフライデーは今後、日本でも市民権を得るセールになるのかもしれませんが、ブラックフライデーの前の買い物は要注意であると言う事が勉強になったと共に、FPとして皆様にも強調しておきたく思います。

Night Sight、つまりPixelスマートフォンで星空を撮影する機能を開発する間、現実世界の様々な条件下で試験をする必要がありました。Night Sight開発チームは様々なバージョンを試し、屋外で何千もの夜間写真を撮影しました。以下に、私達が役に立つと感じた幾つかのヒントとコツを書き記します。

カメラ操作
Googleカメラアプリの簡単なユーザーマニュアルは、support.google.comのGoogleカメラのページにヘルプとして記載されれています。ここでは、特に夜間に屋外で写真を撮る場合の追加の手順を示します。

1)スマートフォンを固定し、長時間露出している最中に動かないようにします。岩やフェンスの支柱などの安定した表面、又は可能であれば三脚を使用しましょう。

2)Googleカメラアプリを起動し、Night Sightモードに切り替えて、撮影したい場所をフレーム内に収めます。

3)スマートフォンが固定されると、ビューファインダーにメッセージが表示されます。「Astrophotography on(天体写真オン)」、これは長時間露光が有効になっている事を示しています。Astrophotographyがonになると、星空の撮影が可能になります。周辺がどのくらい明るいかの影響を受けますが、撮影に最大4分かかることがあります。

強い風が吹いていて、スマートフォンが三脚の上に乗っていると、カメラの揺れにより長時間露出が困難になるため、「Astrophotography on」が表示されない事があります。その場合は、三脚の脚を短くしてスマートフォンを地面に近づけたり、体を使ってスマートフォンを風から保護する、または風の弱い場所に移動してみてください。

4)Pixelスマートフォンは自動的にカメラのフォーカスを合わせようとしますが、非常に暗い状況ではオートフォーカスが失敗する可能性があります。遠くの風景を撮影する場合は、焦点を「far(遠)」に設定して、約4メートル(13フィート)を超える距離に焦点が合うように手動で設定する事もできます。

5)最良の写真を撮影するために、セルフタイマーを3秒に設定しましょう。これにより、シャッターボタンをタップした3秒後に露出が開始されるようになります。タップによりスマートホンが微妙に動いてしまう影響を排除できるため、不必要なモーションブラーを回避する事ができます。

6)露出が始まると、ファインダーにはタイマーが表示され、露出が完了するまでの残り時間が分と秒で表示されます。何らかの理由で露出を早期に停止したい場合(車が接近してきてヘッドライトが撮影ポイントに写り込んでしまいそうな時など)、シャッターボタンをもう一度タップします。少なくとも1つのフレームがキャプチャされていれば、早めに停止しても写真が得られますが、タイマーが0になるまで完了を待つ事でより明るく鮮明な画像が生成されます。

7)Google Camera アプリのビューファインダーは満月程度の光があれば動作しますが、それより暗い環境では、画面上の画像が暗くて粗くなり、役に立たない場合があります。

このような状況に陥った場合、次の事をお勧めします。写真を撮りたい方向にスマートフォンを向けてから、シャッターボタンをタップします。すると、個々のフレームが露出完了と同時にビューファインダーに表示されるため、スマートフォンが正しい方向を指しているかを構図を確認および修正できます。

構図に満足したら、シャッターボタンをもう一度タップして露出を停止します。次に、シャッターボタンをもう一度タップして新しい露出を開始し、スマートフォンに触れずに最後まで実行しましょう。

8)スマートフォンの画面の明るさを減らしたり、Android Darkテーマを有効にする事ができます。これにより、天体写真の撮影中に貴方自身の目を暗闇に慣らす事ができます。

適切な時間と場所で撮影する
夜、外で遊んでいる最中でもNight Sightでいつでも気軽に写真を撮る事ができます。もしかしたら、あなたは満月の夜にハイキングしている、またはビーチで夏の夜を楽しんでいるのかもしれません。しかしそれでも、夜間に風景写真を撮影する場合は、事前に計画することをお勧めします。

1)The Photographer’s EphemerisやPhotoPillsなどのアプリを使うと、地平線上のどこに月があるか位置を知る事ができます。更に日の出や月の出の時間、日没、月没、夕方と朝の薄明がどのくらい続くのかも知る事ができます。

2)StellariumやSky Safariなどのプラネタリウムアプリは、どの星や星座が見えるか、また、天の川がどちらの方向に見えるのかを教えてくれます。

3)星空を撮影するためには晴れた空が必要なので、天気予報を確認してください。米国であれば、www.weather.govが、気温、風、雲量、霧などの詳細な時間ごとの予報を提供しています。

4)何千もの星が瞬く星空の写真を撮るには、月のない夜を待ち、できるだけ人工の光源から遠くに離れてください。大都市の近くの空は、最も明るい星以外のすべてを隠すのに十分な明るさです。例えば、www.lightpollutionmap.infoなどの光害マップは、スマートホン搭載カメラをセットアップするのに適した場所を見つけるのに役立ちます。

5)天の川は、空を横切るかすかな光の拡散帯です。その一部は、一年のほとんどの夜に見ることができます。射手座に位置する最も明るく最も印象的な部分は、およそ4月から9月まで見えます。このような天の川を撮影するためには、晩夏または初秋に新月に近い夜を選び(北半球に住んでいると仮定しています)、人工光の少ない場所を訪れましょう。

訳注:天の川は英語ではMilky Wayですが、日本だと織姫と彦星が合う七夕のイメージですね。現代の7月7日は晴れになる事が少ないなんて話もありますが、旧暦で考えれば１～２カ月位ずれるはずなので、晩夏または初秋はちょうど、昔の人が織姫と彦星が年１回のデートをしている事をロマンチックに想い描いていた季節とほぼ一致すると思います。

6)周辺環境が暗すぎて黒いシルエットとしてのみ風景が写真に表示されてしまう場合は、懐中電灯またはケミカルライトを使用して、前方に光を追加してみてください。

7)友人や家族が数分間動かずにじっと耐えるだけの忍耐力を持っている場合は、夜間撮影の写真に含めてみてください。