GoogleのAI研究チームの2017年成果 AutoML

  • 2018.01.18
  • AI
GoogleのAI研究チームの2017年成果 AutoML

1.GoogleのAI研究チームの2017年成果 AutoMLまとめ

・Googleの人工知能研究所であるGoogle Brainが2017年の総括記事第一弾を投稿
・一番大きなテーマは自動化。その他、巨大化、効率化、複合化、新手法
・Google自身が機械学習を使って業務をどんどん効率化している

2.AutoML(自動機械学習)

シンギュラリティ(技術的特異点)とは
・人間より賢い人工知能が出来るらしい!
・(場合によっては)人工知能が人間に反乱するかもしれない!
・2045年問題にとにかく何か恐ろしい事が起きるらしい!
などなど、おどろおどろしい言葉の響きもあって一般的に酷く怖がられて誤解されている言葉であると思う。

2005年に著作「The Singularity Is Near:When Humans Transcend Biology」でシンギュラリティと言う言葉をメジャーにしたレイ・カーツワイルさん曰く、

「自らを改良し続ける人工知能が生まれること」

が端的な定義であるとの事。

昨年、Googleが取り組んだAutoML(自動機械学習)は、機械学習が機械学習のパフォーマンスを改善していく手法なのである意味シンギュラリティに近づく一歩なのかもしれない。

既にGoogleのベテランエンジニアが匠の技でくみ上げたニューラルネットを上回る構造を作り出す程になっており、より大規模なデータを取り扱えるように改良され、画像認識や物体認識などで活用もされはじめている。

更には「コンピューターシステムのための機械学習」と称して従来はヒューリスティック(どんぶり勘定)でやっていた作業を機械学習で効率化させる事も視野に入れている。

コンピューターシステムの中のどんぶり勘定、と聞くと不思議に思う人もいるかもしれないが、例えば、皆さんのスマホの契約はどうやって決めただろうか?厳密な使用量を計測して決めたのではなく「大体これくらいで十分だろう」と、どんぶり勘定で決めたのではないだろうか?コンピューターシステムにおいても意外にそういうケースがあり、概ね問題ないけど本当に効率が良いのか確かめられていない事がある、コンパイラ、ネットワーク、OS、ファイルシステム、それらのチューニングパラメーターは本当に妥当なのか?効率化の余地が沢山ありそうだとGoogleは言う。

実例として前述のニューラルネットワーク構造だけでなく
・機械学習に冷房をコントロールさせてデータセンターのコストカットを実現
・機械学習にどのCPU/GPUにどのタスクを割り当てるかコントロールさせて効率化

などGoogleが実現したとの事。つまり、Googleのベテランエンジニアの経験やノウハウが機械学習に負けたのだ。エンジニアであっても人工知能に仕事を奪われるかも!と心配する人々を笑ってはいられない。もちろん細かい事を言えば、人間チームにコスト削減のために与えられていた時間や人手と機械学習チームに与えられていた時間と人手は等しいと言えるのか?人間チームが必死でコスト削減しても「おぉ、凄いね!ご苦労さん!」で終わってしまうような事はないのか?等々はあると思うが、そんな事を気にする人はあまりいない。

AutoMLがこのまま性能アップしていってもシンギュラリティの実現にはまだまだ全然届かない事は確かだが、シンギュラリティが実現しなくても世の中は十分劇的に変わる。

その他、様々な新しい学習手法を開発しつつ、それをどんどん製品に組み込みつつ理論等の基礎研究も忘れずに、ハードウェアも開発し、コミュニティの育成支援、研究環境の整備など配慮も忘れない、改めて凄いなぁ、と思う。

3.参考リンク

(1)Gigazine
AIを開発するGoogle Brainチームが2017年の機械学習研究の成果を振り返る「Looking Back on 2017」パート1を公開

(2)Google Brain Team
The Google Brain Team — Looking Back on 2017 (Part 1 of 2)