機械学習と共に火災と戦う:2人の生徒がTensorFlowを使用して山火事を予測

  • 2018.06.13
  • AI
機械学習と共に火災と戦う:2人の生徒がTensorFlowを使用して山火事を予測

1.二人の生徒がTensorFlowを使用して山火事を予測まとめ

・blog.googleで紹介されていたTensorFlow有効活用事例紹介の翻訳
・TensorFlowを用いて山火事の発生危険性を写真から推測
・昨年カリフォルニアで発生した1億ドル以上の損害を軽減できるポテンシャルがある

2.機械学習と共に火災と戦う

機会があれば私はカメラを持ち、ビッグ・バシン・レッドウッド・ステート・パークの澄んだ美しさを捕らえるために出かけます。これは何年もの間、私のお気に入りの娯楽でした。世界最大の樹木であり、最大の生き物であるジャイアント・セコイアは、私達が私達より大きな何かと繋がっている事を実感させてくれます。

昨年、山頂の木は山火事によって灰に変わってしまいました。 2017年のカリフォルニアは山火事が猛烈に発生した記録的な年でした。9,000以上の火災が発生し約2,200平方マイルの森林が燃えてしまいました。樹齢何百年もの木々が焼けてしまった損害を見て、私はこの巨大な損失を止める解決策を見つけようとしました。

私は15歳の時にカリフォルニアの干ばつに対する意識を高めるため、Raindrop USという非営利団体を立ち上げました。地球温暖化に対する意識を高めるために、私の学校であるMonta Vista High Schoolにも「Green Society」と言う団体を作りました。私は昨年4月、これらの団体の会合で、私の友人で同僚のSanjana Shahと共に、山火事予防の永続的な解決策を作り出しました。 Sanjanaは環境問題への情熱を私と共有し、2016年の米国大統領賞をはじめ、環境分野で複数の国内外の賞を受賞しています。

私たちは、山火事の影響を受け易い森林内の区域の特定と予測を可能にする装置を開発し、消防署に早期警報を提供できるようにしようと決意しました。

風速、風向、湿度、気温などの山火事に関与するほとんどの要因は測定できます。しかし、何年にもわたって枝や樹木が落ちてきて作られたバイオマス(再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの。ここでは枯れ木や落ち葉)の燃えやすさを測定する事は困難です。私達はGoogleのオープンソースの機械学習ツールTensorFlowを使用してバイオマスの画像を分析し、その水分含有量とサイズを推定して、山火事時の燃料を見積もる事できました。

落ちた枝と葉に含まれる水分が0%の時、それは危険燃料と分類します。燃料の水分含有率が高い場合、火災の熱エネルギーが水分の蒸発時に奪われるため、火災は容易には発生しません。しかし、燃料の水分含有率が低い場合、火は容易に着火し、全ての熱エネルギーが燃焼に使われるため、山火事は急速に広がります。

私達の作ったスマートワイルドファイヤー検知装置はネットワークセンサー機能も搭載しており、消防隊員が実際に森林を訪れてバイオマスのサンプルを採取し、持ち帰って手動で可燃性を分類する作業を不要にできる可能性があります。そして、森林火災が発生する危険性を100平方メートル単位で予測しする事もできます。バイオマスの蓄積の完璧な予想は森林火災が広がる速度と猛威を妨げ、火事を防止し、家庭や生活を守るためのコストを削減します。

昨夏は森林に蓄積されたバイオマス燃料を特定し、人工知能学習用にその写真を撮る事が大きな課題でした。しかし、火災の可能性が最も高い脆弱な地域の森林を担当する3つの郡のCAL FIRE(California Department of Forestry and Fire Protection:カリフォルニア州森林保護防火局)の助けを借りて人工知能が森林火災の危険度を予測するために使う学習用写真を集める事ができました。今年の夏はドローンを利用して地上と空中から森林火災が頻発する地域の写真を更に集め、私達の装置の予測精度を更に上げる計画です。

巨大なセコイアの木は、火災による破壊に揺るがず天に向かって伸びています。森林火災により巨木が失われる事を防ごうとする私達の決意も同様に強固に揺るぎません。

私たちは、高解像度カメラとTensorFlowのような機械学習ツールを完全かつ効果的に使用し、森林火災を正確に予測して、最も貴重な自然が失われてしまう事を防止することに決めました。

3.二人の生徒がTensorFlowを使用して山火事を予測感想

本来は熟練の目でチェックが必要な山火事の危険性を人工知能を用いて効率的に予測する、人工知能の素晴らしい使い方ですね。昨年のカリフォルニアの山火事は本当にひどかったようで、12月4日に発生した山火事は、90年ぶり史上3番目の火事としてトーマスと名付けられ、約10万5000ヘクタールが焼失、建造物1000軒以上を破壊、被害額は1億ドル(約113億円)を超えたとの事。

その後遺症もあって、イーロンマスクが対ゾンビ用として売り出した火炎放射器も販売を制限する法案を出した議員さんがいたのですが、自由の国アメリカでは規制反対派の方が多く、最終的に警告ラベルを貼るというあまり意味のない内容になったとか。

4.二人の生徒がTensorFlowを使用して山火事を予測まとめ関連リンク

1)blog.google
Fighting fire with machine learning: two students use TensorFlow to predict wildfires

2)www.afpbb.com
米加州の山火事「トーマス」、約90年来で3番目の規模に 複数地域に避難命令

3)srad.jp
イーロン・マスク、火炎放射器を発売。2万台が売れるも山火事被害のあったカリフォルニア州では反発も