2018年11月に発表されたAWSのAI関連の新機能

モデル

1.2018年11月に発表されたAWSのAI関連の新機能まとめ

・機械学習演算用ハードウェアであるInferentiaチップを2019年リリース予定
・強化学習で動作させる$399ドルのミニチュアカーDeepRacer
・開発者がロボット工学アプリケーションを構築して展開するのを助けるRoboMaker

2.AmazonのAI関連の2019年の予定

以下、venturebeat.comより「AI Weekly: 6 important machine learning developments from AWS re:Invent」の意訳です。元記事は2018年11月30日で、Khari Johnsonさんによる投稿です。「2018年の機械学習とAIの主な進歩と2019年の主な傾向」ではAmazonの独自ハードウェアに期待している人もいたので、一応、Amazon関係もざっとフォローしておこうかなと。

今週ラスベガスでAmazonはAWS re:Inventイベントを開催し、何十もの新機能、アップグレード、および新製品を発表しました。これは、AIコミュニティのメンバーにとって重要な、年次カンファレンスからのニュースのまとめです。

推論、実例、そしてGPUをより効率的にする
AWS CEOのAndy Jassyは、AIモデルは推論のトレーニングにかなりの金額が費やされており、GPUは非常に非効率的な場合があると述べました。これらの問題に対処するために、Amazonは来年発売予定のInferentiaというチップをカスタムデザインし、Elastic Inferenceを作成します。これは、ニューラルネットワークの一部で速度の恩恵を受けることができるサービスです。

AIモデルのトレーニングをスピードアップするために、AmazonはAWS-Optimized TensorFlowを導入しました。これは、ベンチマークとして14分でResNet-50モデルをトレーニングすることができます。

訳注:Googleは2018年の6月のクラウドTPUの価格発表時に「単一のクラウドTPUでResNet-50のトレーニング時間が3.5時間」と言っていたので、「14分でResNet-50モデルをトレーニング」が額面通りならば相当な速さです。

また、AI:P3dn GPUインスタンスを改良することを発表しました。 Amazonによると、8つのNvidia V100 GPUと100 GBP/Sのネットワークスループットを備えたこのインスタンスは、機械学習用で現在利用可能な最も強力なクラウド処理です。

データレイク
また今週:Amazonは、企業が数週間ではなく数日でデータレイクを作成する事が可能になるAWS Lake Formationを開始しました。データレイクは、データを単一のストレージに格納する方法です。データサイロ(部門独自のデータ。部門間の交流がない縦割り組織では良くありがち)をデータレイクに集めて共通化する事は、データ科学者やエンジニアが組織全体についての洞察を発見するのに役立ちます。

AIコミュニティの人々にとって重要であるかもしれない他の新たなデータサービスはデータ管理のためのAWS Control TowerとAWS Security Hub、及び人工衛星とデータを送受信するためのGround Stationがあります。

AIをAWSのようにする
自分のしていることがわからなければ、上記サービスやAIモデルの作成および拡張で大きな利益が得る事はできません。そこで今週、Amazonは自社の従業員が行っているトレーニングを一般利用可能にしました。

合計で30のコースがあり、ビジネス上の意思決定者、開発者、またはデータサイエンティストのように役割毎にビデオは分類されています。
(訳注:日本語版は2018年2月4日現在も未提供でした)

開発者が機械学習モデルを販売するための機械学習マーケット
開発者が機械学習モデルを売買するための市場が開かれます。これは、AlgorithmiaやNuanceのような企業による市場や、まもなく登場するGoogleのAI Hubのような仕組みに続くものです。

「これは、機械学習アルゴリズムの消費者だけでなく、自分達のしていることからより多くのお金を得たいと考えている販売者にとっても大きな変化です」と、Andy Jassy CEOは会議中にステージ上で語りました。MLおよびAIモデル用のAWS Marketplaceは、今週初めて利用可能になり、150モデルが発売されました。

DeepRacerと強化学習
AmazonはDeepRacerもデビューさせました。DeepRacerは$399ドルのミニチュアカーで、強化学習により動作します。また2019年にはDeepRacerを使ったDeepRacer Leagueコンペを、オンライン及びAWS関連イベントで開催する予定です。

強化学習モデルは、同じく今週デビューしたAWSの仮想環境であるSageMaker RLで訓練されます。

SageMaker Ground TruthとSageMaker Neoが今週同時にリリースされました。SageMaker Ground Truthはデータラベリング自動化、SageMaker Neoはクラウドまたはエッジ上にAIを展開するための環境です。
Amazonによれば、Neoはメモリ使用量を減らしながら2倍の速さでモデルを実行することを可能にします。

RoboMaker
週の初めに、AmazonはRoboMakerを発表しました。これは開発者がロボット工学アプリケーションを構築して展開するのを助けるサービスです。

サンプルサービスやシミュレーションも新しいサービスから入手できます。RoboMakerはRobot Operating System(ROS)上で動作します。 RoboMakerは9月のMicrosoftのWindows 10のRobotics integrationに続くものです。

以上がAWS re:Inventの紹介でした。

AIコミュニティは来週、モントリオールでNeurIPSカンファレンスを開催するのでVentureBeatをフォローしてください。もし、フォロー済ならKyle Wiggersによるカンファレンスのまとめを読んでください。

AI関係のニュースについては、Khari JohnsonとKyle Wiggersにタレコミしてください。そして、私たちのAIチャンネルをブックマークしてください。

3.2018年11月に発表されたAWSのAI関連の新機能関連リンク

1)venturebeat.com
AI Weekly: 6 important machine learning developments from AWS re:Invent

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